消費者にとって、分かりにくい「ボランタリー・チェーン(VC)」は自発的連鎖店。

かつて「ナフコ」であったはずが、今では「フィール」と呼ばれている食品スーパーがある。

協同組合ナフコチェーンはボランタリー・チェーン(VC)で、なおかつナフコカニエがナフコチェーンから脱退し、フィールと社名変更して、消費者は混乱してしまった。

多数の独立した小売事業者が連携、組織化したボランタリー・チェーン(VC)は、共通の商標使用、共同仕入れ、物流の共同化により、規模の利益や業務の効率化を図る。

しかも、大手流通業者などが運営するフランチャイズ・チェーン(FC)と異なり、個々の事業者の独立性を大きく損ねることもなく、自主性が保てる。

このメリットから、ナフコカニエ、ナフコはせ川、ナフコ不二屋、うおときフード、ナフコトミダなど8社で、「協同組合ナフコチェーン」を構成してきた。

ところが、ボランタリー・チェーンは同じチェーンでも、事業者によって、経営方針や営業戦力などが異なり、そこのところで亀裂が生じたのかも。

ナフコカニエはナフコチェーン最大の加盟企業であったが、脱退して独自に事業展開を図り、フィールと名称変更している。

また主幹会社だったナフコはせ川もマックスバリュ中部の買収による脱退、今ではマックスバリュ名古屋として、この地域で一定の地位を確保している。

ボランタリー・チェーンはもともと大手スーパーに対抗するために小さなスーパーが連帯したものだったが、フィール(ナフコカニエ)は独自に事業展開しても、それだけの大きな規模になったということだろう。


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