1、マーケティング戦略って何?
①定義
 マーケティング戦略とは、全体的展望に立って、マーケティング活動を準備し、計画し、運用することの方法です。マーケティングとは端的に言えば、売れる仕組み。マーケティング活動はそのための活動です。
②プロセス
 マーケティング戦略は、基本的に次の3つ(2,3,4)のプロセスからなります。


2、市場機会の分析
 どのような市場をターゲットとするかを定めるために、①~③を分析します。
①顧客
 市場機会を形成する消費者市場。メーカーならグローバル市場を細分化し、分析。小売業ならば自社商品を購入する顧客層を分析します。
②競合
 自社と同じタイプの顧客に対して、自社商品に近い商品を売り込む競争相手を分析します。
③自社
 自社及び自社を取り巻く環境を分析します。


3、標的市場の選定
 誰に買ってもらうのか、市場を形成する消費者の中から顧客を選定します。
①市場:基盤となる市場は何か(セグメンテーション)
 既存のもの、細分化したもの、新たに創出するもの、対象となる市場を明確化し、その結果、「どこ」が競合関係になるのか、明文化します。
②消費者:狙うべき消費者は誰か(ターゲティング)
 年齢、性別、購入時の思考など、自社にとって望ましい人物像・ペルソナ(仮説の顧客)を明文化します。
③購入動機:購入の動機は何か(ポジショニング)
 ユーザーベネフィット(便益)、競合比較で競争優位を図ります。こうして商品・サービスがターゲット(標的)に、どのような価値が提供でき、その価値の裏側を明文化します。


4、マーケティング・ミックス
 顧客に満足を与えるための最適なマーケティング活動が必要です。
①商品:顧客に購入してもらう商品やサービスの企画。
②価格:顧客に買ってもらえる適切な価格。
③販路:商品やサービスが届くまでの経路。
④販促:商品やサービスの特性を知ってもらい、購買の動機づけを行います。展示会や広告・宣伝など。


 ①~④をうまく組み合わせて、顧客満足を引き出しながら、マーケティング活動を行っていきます。これがマーケティング戦略です。

病院を取り巻く環境は大きく変化しています。


団塊の世代が75歳以上となるのは、2025年。


その年以後、医療と介護への需要がピークに達するとされています。


それに向けて、診療と介護の報酬は改定され、今後、社会保障と税の一体改革が進みます。


改革は病院経営にも大きな影響を受けることは必至。


医療と介護の機能分化、在宅医療の拡充など、病院を取り巻く環境は大きく変化することは、これで理解されることでしょう。


他にも、日本のTPP参加により、医療が営利産業化していく懸念も指摘されています。


病院・医療事業が環境変化に対応せず、従来のままでは、その存続すら危うくなる恐れもあります。


病院経営には経営能力が今以上に求められることになります。


それを補完するため、外部のコンサルタントの助けも必要となります。



★病院経営に欠かせない経営支援

http://ameblo.jp/okudakeiei/entry-11513404838.html

病院も倒産します。


原因は、売上不振、事業上の失敗など様々ですが、放漫経営というより、診療報酬の悪化による収入減が大きく影響しています。


倒産件数は、2001年は21件、02年は31件・・07年は48件、08年は35件、09年は52件・・10年は41件、11年は32件と推移しています。


2009年12月に中小企業金融円滑化法によって運転資金の調達や資金繰りが緩和されました。


これにより倒産件数は減少傾向にありますが、企業再生支援機構による支援は多く、機構が手掛けた再生事業の3分の1は医療法人です。


200床未満の中小病院の倒産が目立ち、介護事業所も中小規模の事業所が大半を占めています。


診療報酬改定で、急性期の入院医療に重点配分された結果、大病院がその恩恵を受けただけのようです。


収入が減少するならば、コスト削減の必要があります。


シーツを看護師が病院の屋上で干すことなど、今ではどこの病院でもやっていません。


アウトソーシングが進み、病院事務までもがほとんどが派遣スタッフ。


病院が抱える経営的な問題もアウトソーシングとして経営コンサルタントに任せ始めています。


病院経営コンサルティング業務は、経営診断、経営戦略支援、アドバイスなど。


医療機関が直面する経営環境の変化に的確・迅速に対応するため、コンサルティングの必要性が増しています。


お問合せ先は奥田経営支援センターまで。

http://ameblo.jp/okudakeiei/entry-11495314842.html

チャネルとは販売経路のこと。


チャンネルとは言いません。


企業が効率的かつ効果的に商品を消費者に届けるために、コミュニケーション、流通、販売の3つのチャネルを組み合わせて行います。


これをビールで見ていきます。


キリンビールには、日本全国に張り巡らされた酒屋という強力な販売チャネルがありました。


一方、アサヒビールには、それがありませんでした。


ビールは従来、酒店規制などで守られてきた酒屋だけで販売がされてきました。


しかし、規制緩和の流れの中で、加えてコンビニがあちこちで立地されて、キリンは酒屋との関係から、敵対するコンビニに肩入れできません。


そこにアサヒが入ってきました。


ビールはコンビニや食品スーパーでも売られるようになり、消費者は酒屋に注文して届けてもらうような面倒なことはしません。


アサヒはコンビニのチャネルを強化しました。


キリンの強みだった酒屋という販売チャネルは、環境変化によって弱みになってしまいました。


一方、アサヒはこの環境変化にうまく対応したともいえます。


過去の強みは現在の弱みとなったわけです。


アサヒのスーパードライは消費者ニーズに合っていたから、売れたといえるかもしれませんが、消費者によるチャネルのシフトも相当大きかったともいえます。



★奥田経営支援センター
http://ameblo.jp/okudakeiei/