何も言わず、様子を伺い、世論の動向を探り、世論になびき、最終的には主君を追い落とす。そこに国民の代表として日本に変革をもたらそうという確固たる強い信念はあるのか。これぞ木を見て森を見ずで亡国行為ではないのか。

小沢代表辞意:【会見詳報1】政権交代の実現に向け、この身をなげうつ
小沢代表辞意:【会見詳報2】民主党による新しい政権が私の最終目標
小沢代表辞意:【会見詳報3】連休中、熟慮を重ねた 補正後に代表選を
小沢代表辞意:【会見詳報4】私自身が去ることで挙党一致で戦う態勢に
小沢代表辞意:【会見詳報5】辞めていく者が次の人を論ずべきでない
小沢代表辞意:【会見詳報6】なぜ議員辞職しなければならないんですか


[毎日]民主党の小沢一郎代表が11日記者会見し、代表を辞任することを表明した。会見詳細は以下の通り。



小沢代表:それでは私から申し上げます。メモにしましたので後で諸君にも配りますけど、メモを読み上げさせてもらいます。



挙党一致をより強固にするためにということで、きたる衆議院総選挙での必勝と政権交代の実現に向け、挙党一致の態勢をより強固にするためにあえてこの身をなげうち、民主党代表の職を辞することを決意しました。国民の皆様、支持者のみなさまにご心配をおかけしたことをおわび申し上げますとともに、特にこの3年間、至らぬ私を支えてくださいました同僚議員の方々、党員、サポーターの皆様に心よりお礼を申し上げます。



もとより今度の総選挙は国民自身が政権を選択して、自らこの国と国民生活を救うまたとない機会であります。民主党にとっては最大のチャンスであります。民主党を中心とする新しい政権を作り、国民の生活が第一の政治を実現して、日本の経済、社会を根本から立て直すこと、そして政権交代によって日本に議会制民主主義を定着させること、この二つが民主党に課せられた歴史的使命であり、私自身の政治家としての最終目標にほかなりません。



日本のために、また国民にとって民主党にとって、また私自身にとってもここで勝たなければならないのであります。それを達成するためには党内の団結が絶対不可欠の条件であります。党内が乱れていたのでは、総選挙に勝利することはできません。逆に挙党一致で臨みさえすれば、かならず勝利することができると確信しております。



私が代表の職にとどまることにより、挙党一致の態勢を強固にするうえで少しでも差し障りがあるとするならば決してそれは私の本意ではありません。政権交代という大目標を達成するために、自ら身を引くことで民主党の団結を強め、挙党一致をより強固なものにしたいと判断した次第であります。まさに身を捨て、必ず勝利する、私の覚悟、決断はその1点にあります。



連休中、熟慮を重ねまして、その結論に達し、決断した以上、党内の混乱を回避するためにも直ちに連休明けの本日、辞意を表明することにいたしました。ただし、国民生活への影響を最小限に抑えるために、平成21年度補正予算案の衆議院での審議が終わるのを待ったうえで、速やかに代表選挙を実施していただきたいと考えております。



重ねて申し上げます。新代表のもとで挙党態勢を確立して、総選挙に臨むことが何よりも重要であります。もちろん私もその挙党態勢の一員として新代表を支え、総選挙必勝のために最前線で戦い続けたいと思います。国民のみなさま、引き続き民主党をご支持くださいますよう、心よりお願いを申し上げます。ありがとうございました。



●質疑応答


Q   :党内の結束、挙党態勢を強固にということで考えがあったのか。なぜこの時期なのか。離党、議員辞職も含め、今後の政治活動については。



小沢代表:第一点はみなさん自身の報道によくある通り。結果として党内が不安定になったりしてはいけない。私がメディアの批判の矛先の相手なら、私自身が去ることによってそれがかわされ、みんなが安心、安定して、総選挙に向け挙党一致で戦う態勢にしたいし、私もその一員として協力したい。



きょう辞意表明したからといって、政治家を辞めるわけではない。あとわずかな総選挙までの期間、代表を退いても全力で政権交代へ頑張りたい。



Q   :辞意を決断するに至った経緯と、総選挙対策の活動は具体的にどうか。



小沢代表:代表を辞する決断をしたのは最終的に連休でゆっくり考える時間ができた時点。選挙のやりかたについては、選挙必勝の私自身のやり方で今後も全力で頑張る。



Q   :代表の後継を選ぶ代表選ですが、政権交代を懸ける選挙の代表を決める選挙です。どのような代表が望ましいと考えているのか。意中の方はいるのか。また、衆議院選挙では自分自身の後任は最後でいいとおっしゃって、まだ公認はしておりませんが、次の選挙に立候補するのか。



小沢代表:あの、辞めていく者が次の人について、論ずべきではないと思っています。ましてや、まだ誰が立候補するのか分からない段階ですから、質問にはお答え致しかねます。



それからさっき言った通り、別に私これで辞めるわけではありません。次の総選挙に勝つことが私の最大の願いであり、日本の国にとって国民にとって必要な政治の転換だというふうに思っておりますので、どこの選挙区であれ、全力で戦い、必ず勝ち抜いて参りたいと思っています。



Q   :代表辞任後の新執行部が、新しい執行部に小沢代表に入っていただきたい、選挙についての責任ある立場についてほしいとそのような要請があった場合、お受けするのか。



小沢代表:まだ私が辞任表明をして、選挙の日取りをはじめとする選挙の手続きもまだ決めておりません。それは、あしたからです。顔ぶれもどのような方が立つかさえもわかりません。ですから新しい代表になったらどうこうするかという仮定の質問に今は答えるべきではないと思います。



ただ一般論として党員である以上、みんなで決めたことは守らないといけません。それが民主主義です。自分が意見が反対だから守らないでは、国会もすべて成り立ちません。反対した法律でも多数で成立したらそれは法律です。みんなと話し合ったうえでまとまればいいですが、話し合いがつかなかった時は多数決、選挙です。ということで決するのが先人の知恵であり、民主主義の基本であります。それによって選ばれたリーダーの命については私ばかりではなく全員が守っていかないとと思っています。



Q   :進退について政権交代可能かどうかを判断にすると言われていた。この情勢で選挙に勝てるのか。国民の理解が得られるのか。



小沢代表:まったく、私の話を聞いてもらい、配ったメモを読んでいただければ、何のかい離も何の矛盾もありません。民主党にとって挙党一致、団結して力を合わせて国民に訴えれば、必ず国民の信頼を得られると思っています。私は民主党は国民の理解を得られると思っておりますけれども、そのことをさらに万全なものにするために少しでもマイナス部分はこの際、自分自身が身を引くことで取り除いていきたい。そしてなんとしても政権交代を実現したい。それが国民のためであり、われわれ民主党の使命であると考えております。



Q   :離党や議員辞職はしないのですか。



小沢代表:なぜ議員辞職しなければならないんですか。



Q   :献金事件というカネにまつわるイメージを民主党から離すために離党すべきじゃないかと。



小沢代表:(質問をさえぎるように)私は、政治資金の問題についても一点のやましいところもありません。法律に従ってきちんと処理し報告してあります。また今回は、政治的な責任で身を引くわけでもありません。みなさんのお力添えのおかげで、私が3年前に代表職を引き継いだ時には(民主党の)支持率は1けた台だったと思いますが、今みなさんの懇切丁寧な報道ぶりにもかかわらず、20%以上の支持をもって自民党とほぼきっ抗しております。私はその意味において国民のみなさんのわが党に対する理解、そしてやはり政治は変えなくてはならないという理解が進んでおる調査だと思っておりまして、私も微力ながらそのことに多少なりとも貢献してきたのではないかなと思っております。あなたどこだっけ、会社?



(質問者:日本テレビです。)



小沢代表:日本テレビでもよく国民のみなさんの調査をしてみてください。



Q   :3月の西松報道以来、バッシングもあったと同時に小沢総理を求める声も多数あったと思います。その声に応えられなかったという無念の思いは?



小沢代表:あのー、個人的に私を強く支持してくださる方は、私が 民主党代表として総選挙に勝ち、総理大臣になることを願っていてくれたことと思います。しかし私は、私自身が何になる、ならないということはまったく自分にとっては問題ではありません。民主党が中心に、とにかくこの長期政権、腐りきった政権を代えなくてはいけない、政権交代、それが果たされれば私自身にとりましては、まったく本懐でありまして、それ以上の期待をしてくれた支持者の方がおりましたら、それは申し訳ないことではありますけれども、私の政治家としては、まったくこの政権交代、国民生活第一の政治、国民サイドに立った政治、そして日本における議会制民主主義の確立、これが樹立されれば、少なくともそのスタートを切れるということを自分の目で確かめることができるとしたならば、それはまさに政治家の本懐、男子の本懐、そう考えております。



(司会 :はい、ありがとうございました)



小沢代表:はい、ありがとう、ありがとう。

敵は自民党になく強大な国家権力を持った官僚機構であるはずだ。予算取りに邁進し、借金大国驀進中もなんのその、不祥事続きもなんのその、責任なんて糞くらえ、天下りをしてハイ終了である。


また政府与党が出した平成21年度の補正予算であるが、節々に散りばめられたものは既得権益、天下り先の確保であり本当に無駄が多すぎる。


鳩山幹事長が発言した最高の形容表現を借りれば「昨年9月の第一次補正の一段目は飛ばずに失敗、二段目の今年1月の第二次補正はタイミングが遅れて墜落、3月末に成立したばかりの今年度当初予算は燃料切れで目標に届かず、そして今回の補正予算は方向性が狂って暴発」である。


それとは逆に片方では国策捜査によりクローズアップされた政治と金の問題、またそれに加えて出てきた世襲の廃止論など国民の代表たる国会議員の権力弱体化を狙った動きは加速度的である。


これは官僚機構とマスメディアが目の上のタンコブである政治権力を弱体すべしという共通の利害がもたらした、まさに国民の代弁者の声を弱体化させようとする世論操作ではないのかと疑ってしまう。


よく日本は経済は一流、政治は二流だと言われるが、官僚機構とマスメディアに至っては三流以下ではないのか。


マスメディアはインターネットという観客によって完全アウェイ状態になりつつあるので今後益々パワーは半減しよう。それに加えてトヨタ自動車など企業26社が良質なテレビ番組を推奨する「優良放送番組推進会議」を設立という動きも援軍となりブーイングの声を強めそうである。


では悪魔将軍である官僚機構から一体誰が3カウントをとらなければならなかったのか。目には目を歯には歯をで政治権力しかなかったはずだ。その政治権力の中枢にいた敵の裏も表も知り攻略法を熟知していた小沢代表が出場停止となったということはいよいよもって国家の危機となってきた。


ハズレ社会人-小沢辞任


最後の望みは地方分権を掲げ、官僚機構の打破を訴えている橋下知事を筆頭とした地方の各首長と丹羽伊藤忠商事会長が委員長を務める地方分権改革委員会による異色タッグとなる。徹底的に官僚機構の闇を暴きだし税金の地方分配による権力弱体化とともに人員の大幅削減に取り組んでほしい。


しかし今回の民主党の一部の議員には失望した。選挙に勝って政権交代も重要だが政権を握り何をやるかのほうがもっと重要なはずだ。


ここは最大限リスクをとった政策を打ち出し国家公務員の人員を半減させるくらいの気概がないと政権交代すら危うい状況になっていくだろう。


官僚におんぶに抱っこ状態となっている麻生政権が続く限り、政府が肥大化し、悪しき伝統が続き、非効率な構造が変わらず国家が衰弱する。


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