それから、席に戻るとユノさんはいなくなっていた。
「忙しいのよ。人気者だから。そろそろ帰るわよ。」
「はい。」
会計は、もちろん、クレジットカードでの支払いだったが、その金額をみて、僕のバイトでは、とても追い付かないことを知ってしまう。
お店をでて、その女性に頭を下げ、お礼をいう。
「ありがとうございました。」
「学生がこれるとこではないことが、わかったわね。」
「はい。それから、もっと派手な世界かと思ってましたけど、違う面もみれました。」
「そうよ。彼らは、どの客にも合わせられるようにたくさんの知識を身に付けているの。特にトップになるには、かなりの努力が必要なのよ。」
「はい。」
「あなたが憧れてるユノさんに、近付くには、ここにくるより、今やらなければならないことをしっかりすることね。」
「はい、、、。」
「送りましょうか?車呼んであるから。」
「いえ、大丈夫です。」
その女性と別れると、とぼとぼと大通りにむかった。
すぐに、背中を叩かれる。
振り向くとユノさんが立っていた。
「帰るぞ。」
「えっ?まだ、店じゃ、、、」
「今日は早番で、帰らせてもらえるんだ。体持たないからな。」
「あっ、はい。」
「おまえ、この間の時より、さらに痩せたな。」
「そ、そうですか?そんなに、かわりませんよ。」
「なんで、俺を追うんだ?」
「そ、それは、、、、」
「ユンホに止められなかったのか?」
「どうして、それを?」
「別なやつに言われたことがある。
ユンホがユノを好きになるなといってるって。」
「あ、いや、その、、、」
「そのとおりだ。俺を好きになるな。」
「俺は誰も愛せない。」
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