※蒸し暑い中いかがお過ごしですか?
キャプテンsideでいきますf(^ー^;
「誰ですか?」
まさか、酔った勢いで告白するとは思わなかった。
「目の前のやつ。」
「はあ?全く、冗談ばっかり。」
告白は未遂で終わったが、、、俺は自分の気持ちに気づいてしまったのだ。
「ドキドキしているのは、酔ってるからですよ!」
違う。酔ってないときも、おまえの笑顔見ただけで、ドキッとするようになった。
初めはいろいろ気にかけていたからだと思った。だが、違う。
ユノが、チャンミンを助けるために、人工呼吸をしたとき、胸がざわついたのも、チャンミンのことが好きになったというなら、説明がつく。
まさか、男を好きになるなんて。
「キャプテン、話ってなんですか?」
俺は、休みの日にユノを呼び出した。
「うん….…あのさ。」
「はい。」
「ユノは、チャンミンのこと、どう思ってる?」
「え?」
「いろいろ気にかけてるようだけど.......。」
「それは….…。」
「お前達には、お前達にしかわからない秘密を共有してるようだけど、まさか、かつての恋人同士じゃないよね?」
「ふっ。何を言い出すかと思えば。」
「笑い話じゃなくて、真剣に聞いてるんだ。」
「休みの日に呼び出してまで、真剣にする話ですか?」
「じゃあ、本当に何でもないんだな?」
「ええ。恋人だったなんてこと、絶対にありませんから。」
「よかったぁ。ユノがチャンミンを助け出した後、躊躇もなく人工呼吸をしたこと、すごいなと思ってたのに、妙に心にひっかかって。」
「あれは、一刻をあらそうからですよ。」
「わかってる。」
そうだけど….…わかっているけど….…。
「そう言えば、俺がしたこと、チャンミンに話してませんよね?」
「誰にも言ってない。でも、話した方が、チャンミンとの間にある溝が埋まるんじゃないか?」
「いいんです。俺が助けたと言うのをチャンミンが知ったら、嬉しくないかと。」
「そうかな?」
「キャプテンが助けたことにしていてください。向こう岸だったから、あのときの状況を知っているのは、わずかな人間だけです。」
チャンミンを助けたのは、もちろんユノだけじゃない。
最初チャンミンの手を掴んだのは俺だったが、力つきたチャンミンの手を離してしまい再び水の中へと落ちていったときに、ユノが、その体を救いだし、二人で、川岸へと引き上げた。
すぐさま、呼吸を確かめたが、最悪の状況だった。
血の気引いた顔、真っ青な唇がすべてを物語っていた。
気が動転した俺と違って、ユノは冷静だった。
いや、冷静とは違う。
今までみたことのない、鬼の形相でチャンミンに人工呼吸を繰り返した。
「チャンミン!チャンミン!」呼び続ける強い声にチャンミンが向こうの世界から呼び戻された気がした。
彼がチャンミンを救ったのだ。
それは、俺にとっても嬉しいことなのに、なぜか、心に妙な感覚を持ち始めた。
おそらく、それが嫉妬なのだろう。
どんなに険悪な二人でも、近寄れない何かが存在する。
誰もその隙間には入ることができないように感じたのだ。