今回は、最新脳科学でわかってきた、五感(視覚)とダイエット(食欲)の深い関係について紹介したいと思います。


あなたは、他の人がおいしそうな食べ物を食べているのを見たときに、おなかがすいていなくても食べたくなったりしませんか?

脳が働く様子を映像としてとらえることによって、そうなるのは無理もないことだったということがわかってきました。

おいしそうな食べ物を見たり、人が食べているのを見るだけで、食べているときに活発に活動する脳の領域が活動するということがわかってきたのです。

きっと、そうだろうなあとずっと思っていました。

たとえば、電車地下鉄に乗っているとき、すぐ近くでストロベリー味いちごとかのハイチューを食べている人がいると、あの強烈な甘いにおいで、自分もストロベリー味のハイチューを食べているような感覚になります。

「ハイチューは甘いなあ・・・あれ?ハイチューが口の中にないぞ、うわぁ、なにこの気持ち悪い感覚・・・」

実際に食べていなくても、食べているような錯覚におちいるなんて、五感への刺激は影響が大きいものだとつねづね感じていました。


なかでも、嗅覚と視覚は強烈だと感じるようになっていて、これらの刺激から守ることは大切だと思うようになっていました。


テレビを見ているときも、視覚的に刺激される機会が多くなってしまいます。

特に最近のテレビ番組では、食べ物が出てくることが多いとつくづく感じます。

そうなる原因はいろいろあります。

・制作費が安くできる。
・クレームが来るリスクが低い。
・そんなもの興味がないという人がほとんどいない。
などなどです。

そんなわけで、おいしそうな食べ物を見る機会が増えてしまいます。

おなかがいっぱいでも、おいしそうな食べ物を見ると、脳が刺激されて、胃腸も活発に動くようになることがわかっています。

脳の働き的には、「見ること=食べること」となっているのです。

生き物は飢餓と戦い続けてきたため、食べられるときにたくさん食べられるように、食べ物を見たら、とにかく食べたくなるような仕組みが備えられているのでしょう。

困ったものですよね。


少なくとも、視覚への刺激で食欲がわいてしまっただけであって、本当の空腹感ではないということは理解しておいて欲しいと思います。


こういうおいしそうな食べ物を見て、食べたくなるという食欲と戦うのはうまい方法だとは思いません。

戦おうとするよりも、逃げるべきです。

具体的には、おいしそうな食べ物を見かけてまずいと感じたら、食べ物以外の違うものを見るようにするということです。

チャンネルをかえたり、テレビを消したりするということです。


私たちの脳がもともとそうなっているのですから、無理に戦うと、苦しくなってしまうので気をつけましょう。


あと、お菓子などの食べ物を棚にしまっていると思いますが、なるべく透明ではなく、外から中が見えないような棚にしまうようにしてください。
かなり違いますので。


ちなみに、五感というのは、視覚は視覚、嗅覚は嗅覚、聴覚は聴覚というふうに、それぞれが独立して働いていると考えられてきました。

しかし、最新の脳科学によって、五感というものは、必ずしも独立して働いているわけではなく、お互いに助け合いながら、総合的に働いているのだということがわかってきています。


たとえば、目が見えなくても、口や機械から発するカチッカチッという音の反響によってまわりの状況を把握するというエコロケーションという技術で、ふつうに街中を歩く人や、山の中を自転車で乗り回す人までいます。

これは、まさにコウモリが駆使している技術です。

目の機能が退化しているかわりに、聴覚が発達していて、目の役割をになっているのです。

脳は、周りの状況が知りたいのであって、それが視覚情報か聴覚情報かというようなことにこだわっているわけではないということがわかってきたということです。


まあ、昔から視覚(色)と聴覚は関係が深いと感じられていたというのは、黄色い声援(女性や子供のかん高い声)といった言葉などからもわかると思います。


視覚、聴覚、嗅覚、味覚、感覚、これら五感は非常に深く連動しているということは少し知っておいてくださいね。



五感に関してや、人間の脳はどういう技術を習得できるのかということに関してさらに詳しい話を知りたいという方は、以下の本が参考になります。
400ページ以上あって、読むのはちょっとしんどいのですが。

http://www.amazon.co.jp/dp/4062164264
最新脳科学でわかった 五感の驚異
ローレンス・D・ローゼンブラム (著), 齋藤 慎子 (翻訳)



夏の間に書いておきたい話がいくつもたまってきてしまっています。

ちょっと記事を書くペースを上げなければいけないようです。

とりあえず、次回は、前から書きますよと伝えていた「体の声を聞くための簡単な方法」を紹介します。

満腹感をうまく感じるための簡単な方法です。
「○ち○○ダイエット」として単独でも使える方法です。

とっても簡単で、効果も期待できるので、おすすめです。

次回はアメンバー限定記事となります。