メルマガが今回で100号に到達しました。
http://archive.mag2.com/0000251323/index.html


情報を発信するべきレベルに達したと感じるようになって、2007年の11月から始めたので、丸4年になります。

よく続いたものだなあと思います。

2007年のはじめまでは、あるある大辞典的な情報が世の中全体に圧倒的な影響力を持っていて、これではどうにもならないだろうなあとあきらめの気持ちもかなりありました。

世の中ってこんなレベルなのか、といらだちもかなり感じていました。

でも、いろいろと偶然にも助けられて、なんとかなりました。

本当にここまで続けてこられたことに、あらためて感謝です。
ありがとうございます。

そんな記念の回をはやく書こうと思っていたところ、テレビ番組でまったく想定外で取り上げてもらって、ちょっと混乱して、遅くなってしまいました。

先週の水曜日(5日)のフジテレビ系『ホンマでっか!?TV』4時間半スペシャルをたまたま見ていたところ、重田みゆきさんが青色ダイエットめがねで食欲が抑えられて、やせられたと語っているのを見かけました。
(以前は、今よりも20キロくらい太っていたそうです。)

いきなり、見覚えのある青いめがねが登場して、びっくりしました。(ちょうど100回記念のお祝いかなと思いました。)

そして、その青色めがねを米倉涼子さんにプレゼントということだったのですが、米倉さんは番組が終わるまでずっと大事そうに持っていてくれてました。
ありがたいことです。

それにしても、自分のまったく知らないところで、10キロやせられた、20キロやせられたという方がおられて、その話が聞けるというのは、とても嬉しいことだと思います。

ただ、視覚的に食欲を抑えるというのは、方向としては正しいものだと思うものの、ダイエットの成功は、どうしても動機の強さに影響されてしまうと思います。

食欲を下げられたとしても、実際に口の中に入れてしまえば、おいしいものはおいしいのです。
化学物質の影響力は圧倒的ですからね。

どうしてもやせたいとモチベーションが強い人は、うまくいくかもしれませんが、そこまでではない人は、おいしさの魅力に流されるのも無理はないと思います。

また、視覚的に食欲を減退させるという方法は、「そこまでしたくない」、「そんなことはしたくない」というふうに思われるのも、これも当然のことだと思います。

どれだけ真剣に調べても、これくらいしか有効な選択肢は思い当たらなかったですし、実際、食欲は恐ろしいほど手ごわいものだと思っていました。

それから何年も調べ続けてきたことで、格段に進歩した情報をお伝えできるようになれたと思います。

これから、うまくまとめてお伝えしていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。


さて、今回は、「ボクサーの減量」について語りたいと思います。

ボクシングにおいて、ボクサーは極端なまでの減量をおこないます。

無理な減量をすると、体力が落ちる可能性も高くて、弱くなってしまうかもしれないというのに、いったいなぜそんな極端な減量をおこなうのでしょうか?

まず、できる限り普段の体重よりも低い階級で戦った方が有利になるということです。

普段60キロの人が減量して50キロ以下のクラスで戦う方が、普段50キロの人がそのまま50キロ以下のクラスで戦うよりも、はるかに有利であるということです。

少々体力が落ちるリスクを考えても、下の階級で戦った方がずっと有利になるので、厳しい減量をするのです。

とはいえ、もともと体脂肪率がかなり低いボクサーが、短期間に大幅に減量するとなると、「食べない、飲まない、過酷な運動」という、無茶な減量が必要となります。

無茶な減量で非常に不健康な状態で試合をしていたため、重い障害を負ったり、死亡事故が起きたりすることが少なくありませんでした。
そこで、当日計量から、前日計量へとルールが変更になりました。

前日にリミット体重を下回っていたならば、そこからあとは、食べ放題、飲み放題で、どれだけ体重を増やしてもO.K.となりました。

そのため、計量後から試合前までに体重を猛烈に増やすほど有利になります。
だから、極端な減量をしていた人ほど激しくリバウンドすることができて、有利になります。
無茶な減量をするのも戦いの重要な要素となっているのです。

たった1日で明らかにおなかが出ているというような状態に変わる人もいるそうです。(笑)


ルール的に考えて、無茶な減量をするのが合理的だというのは、ある程度理解できたのですが、でも体力を落としてしまうような極端に苦しい減量をするのは、ちょっと納得のいかない気持ちもありました。

いろいろ調べても、それ以上の情報はほとんど見つからなくて、まあそんなものなのかなあと思っていました。

でも、あるとき、元プロボクサーのトミーズ雅さんが、ボクシングの試合前に減量をする理由について語っているのを聞いて、そういう理由があったのか、なるほどなあと感心しました。

まず、一つ目の理由はこのようなものでした。

ボクシングの試合は、怖くて怖くて仕方がないものである。
でも、過酷な減量の苦しさを耐え切ることで、あの苦しさに耐えられたのだから、あれ以上苦しくて怖いものはないという自信を得ることができて、相手に対する怖さを克服することができる。
というものでした。

これは、まあなんとなくそういうのはあるかなと思っていました。

そして、次の理由に驚かされたのでした。

「強烈な飢えや渇きをひたすら耐え続けさせることによって、普段失ってしまっている、恐ろしいほど暴力的な野生の本能をよみがえらせることができる。」というものでした。

殺すか殺されるかという究極的な野獣の本能がよみがえって、恐れがなくなって、普段の自分とはまったく違うものすごく攻撃的な状態になることができるということでした。


野生の本能をよみがえらせるということを目的とするならば、たしかにひたすら苦しいものでなければならないだろうと納得させられました。

この野生の本能というのは、理性でコントロールするのは非常に難しいものです。

満たされた状態であるときには、野生の本能はおとなしくしていて、ほとんど出てきません。

満たされた状態であるときには、私たち人間は、理性でコントロールされた状態になっているからです。

ところが、飢餓の状態が長く続くと、生き延びるために野生の本能が激しく活動を始めて、理性ではあまりコントロールがきかないような状態になってくるのです。


「野性的で野蛮な動物と違って、人間は理性的な生き物である。」とされていますが、それはそれなりに満たされた状態であるときにだけ成り立つ話なのです。

「満たされた状態」というのが崩れてしまったら、ひたすら暴力的で野蛮な野生の本能が働くようになっているのです。


だから、もともとの姿は理性的というよりも、暴力的なものなのだろうと思われます。

たまたま満たされた状態であったときだけ、理性的で落ち着いた姿でいられるということなのだと思います。


ここで、コントロール不能な極端な食欲の暴走について、語りたいと思います。

摂食障害、過食症で苦しんでいる人は、自分の食欲がコントロール不能状態になってしまって、「なぜ、こんなにも食欲を理性でコントロールできないのだろうか、頭の中が真っ白になってしまって、まったく止められなくて、自分が情けなくて仕方がない」
こんなふうに思う方が多いと思います。

「理性でコントロールできないなんておかしい、情けない」
そう思うのも無理はないと思います。
でも、もし野性の本能がよみがえってしまって、暴れまくっているのならば、それを理性で止められないのは当然かもしれないと思いませんか?

「人間は、もともと理性的な存在であるというわけではなく、満たされた状態であるときには、理性的でいられるだけにすぎない。その状態が守られなかったら、野生の本能が暴れまくってしまう。」

これがきっと正解だと思うのです。

もともとが理性的な存在であるわけではないと思うのです。

だから、「理性でコントロールできないなんて、自分はおかしい、情けない」って思うのは、無理はないとは思うけれど、でもやっぱり正しくはないと思います。

これは仕方がないことなんだというふうに理解していって欲しいと思っています。

「満たされた状態をうまく取り戻していくことによって、暴力的な野生の本能を静めて、理性的な状態を取り戻していく」
この方向を目指すべきだと思います。


ボクサーの野生の本能を呼び覚まそうとするダイエットとは、まったく逆の方向を目指さなければいけないということなのです。

強い飢餓感は野性の本能をよみがえらせてしまうからです。

「理性的で落ち着いた状態」というのは、特別な条件が満たされているときにだけ成り立つものなのだということを意識して、忘れないで欲しいと思っています。


そんなわけで、今回は、なぜ、ボクサーは、あれほど苦しい減量をおこなうのか?
についてでした。

ボクサーの過酷なダイエットは、リバウンドの恐れのない望ましいダイエットというのは、まったく違うものであるということでした。
(短期的な体重減少に関しては、学べることもたくさんありますが。)

ボクサーの恐ろしいまでに過酷な減量は、普段は隠れている、攻撃的な野性の本能をよみがえらせる黒魔法みたいなダイエットであるということでした。


次回は、メルマガの101回目となるので、新しいスタートということで、これ以上ないのではという壮大なスケールのお話をしたいと思っています。
お楽しみに。


P.S.

ボクシングといえば、この歌が一番印象が強いです。

「あしたのジョー2」のエンディングの曲
「果てしなき闇の彼方に」です。

(注意:音が出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=a8DxGhoLUNA

http://www.youtube.com/watch?v=ivS94KT9c0U

(あしたのジョーは、初めて見たとき、少年院の不気味な恐ろしさが強烈で、なんだこれはと避けていました。あとになって、それは全体のごく一部のことだとわかったのですが、かなり強烈だったので・・・)

落ち込んでいるときにぴったりな歌はいろいろとありますが、押し付けがましさがみじんもなく、やさしさを感じさせてくれる曲です。
歌詞も本当にすごいと思います。
どこまでも本気で作られていたのだと感心させられます。

どうしようもない絶望感に襲われたときには、また思い出して、聞いてみてください。


不気味な雰囲気ってどんな感じだったのか、あらためて見てみたら・・・
これはひどい、強烈すぎる。
思ってたのよりも、さらにきつかったです。
ホラー映画よりもずっと怖いです。
いきなりこんなの小学生のときに見せられたら、避けたくもなるわけだわ

http://www.youtube.com/watch?v=_QBHtExfuiQ
http://www.youtube.com/watch?v=DaNoXNrAQtg

こんなに不気味なのは、最初の方だけで、あとはちゃんとボクシングの話になるんですけどね。


あと、今回の記事、妙に行間が広くなってしまって、申し訳ないです。うまく修正できませんでした。