普段、私たちは、自分の意識の側からあれこれ価値判断したり、考えたりしています。

体の立場から考えたりすることなんてほとんどありません。

そこで、今回は、本能の側の立場、体の側の立場から、考えてみたいと思います。


たとえば、やせたくて、空腹感を我慢して食べる量を減らしたとします。

体の側は、どのように判断するでしょうか?

「空腹の信号を送っているのに、栄養が補給されない・・・
どうやら、食料がほとんど手に入れられない環境のようだ。」

「これは、まずいなあ。もっと強い空腹感の信号を送って、なんとしても栄養を補給するように仕向けよう。」

「だめか。かなり苦しいだろうに、それでも栄養が補給できないということは、危険な飢餓環境にあるということなのだろう。」

「代謝レベルを下げて、消費エネルギーを減らして、飢餓環境でもなんとか生きられるようにしていこう。」

生き物の体=本能は、このように判断するはずです。

体の側は、信号を送って、それに対する反応を受けることで、まわりの状況を判断するしかないからです。


栄養が豊富な環境だと脳が知識として知っていても、体の側は知識という形では知ることができません。
実際の栄養状態でしか知ることができません。


こういうふうに考えたとき、あなたは、体に対して、どのような情報を伝えているでしょうか?

体からの信号をしっかりと受けとって、それに対して適切な対応をしているでしょうか?



無理せず自然体でスリムな状態を維持している人たちは、好きなように食べているけれど、体からの信号に対しては、かなり忠実に従っています。

おなかがすいて苦しいのに、ひたすら我慢し続けたり、おなかいっぱいなのに、おいしいからとひたすら食べ続けたり、そんな体の信号無視を続けたりはしていません。


おなかいっぱいでもひたすら食べ続けたら、体の側も困ってしまいます。
「満腹信号を出しているのに、なぜまだ栄養が増え続けるんだ?」

「異常事態だ。信号がおかしくなっているのか?うまく消費しきれない分は、とりあえず脂肪として処理しておくしかないな。」

もしかしたら、「もういらないと信号を送っているのに、こいつ、とんでもない馬鹿なのか?」ってなふうに対応に困っているのかもしれませんね(苦笑)。


体の側に、「栄養は豊富ですよ。信号もうまく伝わっていて、まったく心配しなくて大丈夫ですよ。」って信号を送り返してあげて欲しいと思います。

そのためには、信号をうまく感じ取る方法と、信号どおりにうまく食べる方法が大切になるということです。


こういう食べ方だと、体の側は、どういうふうに感じているだろうか?
ということを少し考えるようにしてみてください。


次回は、ダイエットを頑張ることが、心の奥にどういう影響を与えているのか?
ダイエットの心理的影響について、考えてみたいと思っています。

このことを知らずに、ダイエットは、コツコツと頑張ることが大切だと信じきっている人が本当に多くて、悲しく思っています。

頑張るなとは言わないけれど、知らずに頑張ったら大変なことになってしまいます。

悲劇としかいいようがない状況だと思います。

必ず、知っておいてください。



P.S.
ここ数日で、色・光関連の話がいろいろとありました。


まずは、シャープが癒しと安眠サポートの効果を狙ったさくら色LED照明を発売しました。


http://www.sharp.co.jp/led_lighting/ceiling/sakura/
http://bcnranking.jp/news/1202/120222_22132.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120222-00000016-bcn-sci


今回の新商品の発売を見て、そういえば、シャープから意外な内容の電話があったなあということを思い出しました。

4,5年くらい前にシャープのCM担当のところから電話があって、水で焼くというオーブン「ヘルシオ」のテレビCMで、青色ダイエットめがねをクイズに使いたいというお話でした。

クイズ番組風のCMで、ラサール石井さんが司会、伊集院光さん、磯野貴理子さん、山口もえさん、さまぁ~ずの三村さんがクイズの解答者で、「目の付け所がシャープでしょ」ってやっていたCMです。

赤色のインパクトをうまく活用した健康重視のヘルシオで、色+ダイエットの商品をCMに使おうとする

なんて、目の付け所がシャープだなあと感心させられました。

担当者の人に、こういう雑誌などでいろいろと取り上げられましたということを説明しようとしたら、「すべて調査してあります。」って答えられて、「リサーチ力がすごいなあ」と驚かされました。


でも、2007年といえば、ちょうど納豆ダイエットの問題が起きた年で、過剰なほどダイエットねたが厳しい目で見られるタイミングだったので、CM審査が通らないかもしれないということが懸念材料でした。

それで、実際に審査にはねられてしまって、この話は実現しなかったのでした。


そんなわけで、シャープは色と光の影響とかもちゃんと追いかけている会社だと期待していました。


うまく色合いを選んだピンク色だと、明るくて元気になるような感覚が得られますから、通常の照明と簡単に切り替えられるようだと、けっこういいのではないかと思います。

この商品がうまくいくいかない関係なく、照明で様々な効果を出そうとするこの方向は大切にして欲しいと思っています。



「青い光の奇跡」駅や踏切での飛び込み自殺激減-読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120223-OYT1T00279.htm

踏切に青色の照明を設置すると、飛び込み自殺が激減しているということです。

重々しく感じる濃い青色のLED照明で、単に青色にしたというだけで、実際はどうなんだろうかなあという気持ちも強かったのですが、けっこう効果はあるみたいです。

カンカンカンという不気味な警報音と赤色の点滅は、意識が遠のいて、トランス状態に入ってしまいやすいのかもしれません。

青色の照明があることで、そういう作用も防げているかもしれないと思います。


LED照明は、光の直進性が高くて、ビーム光線みたいです。
目をさすような強い光で、まぶしくて、癒しという感じはあまりないように感じます。

もっとやわらかな、ぼやーっとした光が癒しにはむいています。

イサムノグチのAKARIシリーズをはじめとして、海外では、和紙を使った和風照明器具が高額でも人気があります。

和紙を使った照明器具だと、ぼやーーっとしたやわらかな光になるからです。

そういうやわらかな光を作りたくて、いろいろと試行錯誤していました。

しわくちゃな白い紙を青色めがねといっしょに送っていたのは、そういうやわらかな光というのを少しでも感じてもらえたらと思ったからです。


LED照明には、そういうやわらかな光を期待しにくいのですが、有機EL照明はぼやーーっとしたやわらかな光が特徴です。

もうあと何年かすると、有機EL照明も一般化してくると思います。
人間の目にはこちらのほうがはるかにやさしく感じます。

植物の育成など、特定の波長を作り出す目的では、断然LED照明でしょう。

それぞれ、長所を生かせるような使われ方がされるとよいなと思っています。




それから、2月21日のTBS「教科書にのせたい!」で、驚きの新事実!皮膚は色を認識する!という内容がありました。

http://www.tbs.co.jp/kyoukasho-nosetai/bknum/20120221.html#ph20120221_2
http://ibukinews.hadaibuki.com/?eid=533752

20人の人が目隠しをしたまま、赤と青の紙を何回かシャッフルして、机の上にその2枚を置いて、その上に右手と左手をそれぞれ置きます。
そして、赤色だと感じるほうの手を上げてくださいという実験でした。

20人中16人が赤色の紙のほうの手を上げました。

色を皮膚で感じ取れるというのはかなり衝撃的なことだと思います。

カメレオンがまわりの色に皮膚の色を合わせるというのも、目でまわりの色を判断しているのではなく、皮膚で波長を感じて、それに合わせています。

人間も退化しまくっているとはいえ、そういう働きがわずかには残っているようです。

まだまだ、生き物の体には未知なことがたくさんたくさんあります。

わかればわかるほど、謎が増えていくことでしょう。


皮膚は喜び、傷つき、人を求める
“肌で感じる”ストレスの科学--傳田光洋氏(後編)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090225/187328/

http://www.amazon.co.jp/dp/4255004013/
第三の脳――皮膚から考える命、こころ、世界  傳田光洋 (著)


皮膚は単なる体を守っている外壁ではなくて、心と深くつながっている奥が深いものだということがわかるようになってきました。

生き物の体は部分の寄せ集めでできているわけではなく、部分と全体は密接につながっているようです。

それぞれの細胞の核には同じDNAが存在していて、もともとあらゆる部分を担当できる能力が秘められているわけですから、それも当然なのでしょう。



ただ、手で色を感じる能力というのは、あったとしても、非常に低いと思います。

でも、目のまわりで感じる力はそれなりのレベルだと思います。

目の網膜なのか、まぶたの皮膚なのか、よくわからないものの、特別に敏感な部分なのは確かです。

青色ダイエットめがねを掛けると、真っ暗闇の中でも、涼しく感じて、落ち着くように感じる。
色合いや濃度を変えると、違いがわかるように感じる。

光が視神経を通って脳に電気信号として伝わっているわけではない。
それなのに何か感じて、影響があるように感じるのは、どういうことなのだろうか?

これまでの生物の常識では、まったく理解ができない・・・とずっと不思議に思っていました。

きっと何かあるのだろうなあ。
人間も退化したものの、不思議な機能が残っているのだろうと思っていました。


そして、最近では、人間の皮膚にもオプシンやロドプシンという色や光を識別するたんぱく質が存在することが明らかになってきて、やっぱりそうだったのかと納得している次第です。

実際にどういう経路で識別しているのかといったことなどは、謎だらけだということです。




どうも、時代の先を行ってしまっているようだから、いろいろとまずいかもなあと不安でいっぱいでした。

でも、この先には何かあるのは間違いないように感じるから、馬鹿を見るのを覚悟で、進むしかないと思いました。

そうしたら、あとになって、犯罪や自殺を減少させる青色の街灯の話や、光の波長(色合い)によって、植物などの成長度合いが大きく変わるということや、ピンク農法の話、そして、人間の皮膚にも色や光を識別できるたんぱく質が存在していることがわかってきたりするようになりました。
他にも色や光に関する面白い話がたくさん出てきました。

やっぱり、これは生物の本質と深く関わっていることだったようです。


何をやっているのだろうかと自分でも不安になるようなことがかなりありましたが、
本当にいろいろなことがわかるようになりました。

ダイエットの本質をつかむことにも、ものすごく大きなプラスに働いてくれました。

とんでもなく回り道をしているように思ったりもしましたが、実は最短ルートだったような気がしています。

他の人には絶対に気づけないだろうということもたくさんたくさん気づけるようになりました。

こんな誰も通るわけがない経路をたどってきたわけですから、結果的に、これは負けるわけがないなという自信に至るようになりました。


はっきり言って、他の人には無理だと思う。
これが今の正直な気持ちです。


まあ、もうちょっと待っててください。