はためく白は 羽状の雲に溶け合って

どんな大地を見るのでしょう

盲目の目に 眩しい光

けれど "果てはあるね" とうそぶいた



ぬかるむ地面は心地よく

試みもせず あきらめた空



  泥にまみれた 白と呼んだ

  ひきずる足を 羽音と刻んで

  それはとても美しく

   彼方に揺らぐ空耳奏でて

   いつか曝(さ)れても 忘れぬようにと




遥かな青への憧れは 自由に似せた光る影

幼い鎖をほどいてみても

愛しい空は どこまでも平行に伸び

ここは寒いと 手招いた



あなたがそこで揺れるなら

ここが私の空でしょう




  泥を拭って 白を纏った

  ずれた羽軸を 繕いながら

  それはあまりに滑稽で

   明けゆく空を 逆さに廻った

   霞む羽音に いつか届けと