この国の1世帯あたりの平均貯蓄学は1460万円ぐらい。
これは巨大な金額を貯め込んでいる世帯が嵩上げしている数値で、メジアンは850万円ぐらいらしい。
ま、どっちでもいいのだが、仮に中を取って1150万円ぐらいだとする。
今年年初にUSDJPYが101.67の安値をつけた時には、この1150万円は$113,111相当の価値があった。
ところが、今1ドル=121円で計算すると、$95,041になってしまう。
約$18,000も目減りしてしまったわけだ。
だから、外貨預金とか証拠金取引に手を出して儲かった気分になっている人でも、実は貯蓄の価値の下落分までは取り返せていないという場合も多いんじゃないかな。
ま、円建ての貯蓄だから円で評価すればいいのであって、あたかもドルが絶対的な価値基準であるかのような計算をするのはおかしいという批判にも一理ある。
が、とにかく今年は円がほとんどの主要通貨に対して全面的に相対的価値を下げたわけで、たとえば同じ金額をNZDで評価してみても、NZ$162,567ぐらいがNZ$132,047ぐらいにまで減少したことになる。
ゴールドで見るともっと露骨で、261オンスぐらいあったのが185オンスまで、約3割も軽くなってしまったことになる。
円安なんて、ほんとにロクなもんじゃない。
この負けは、そう簡単に取り返せるもんじゃないもんね。
江戸の敵を長崎で討つためにETFでも勝ってた人なら、話は別だけどね。