「L’ETERRE(レテール/L'ÉTERRE)」@飯田橋(☆☆)
https://www.instagram.com/leterre_tokyo/
フランスパリ16区の「L’ARCHESTE」のオーナーシェフである伊藤良明シェフが手掛けるカウンタースタイルのレストラン。
神楽坂の裏通りにある隠れ家で、素材を重視した料理はどれも素晴らしい。日本人の感性を活かしたパリの今を感じられる素敵なお店です。
住所:新宿区神楽坂3-6-53 とぎやレジデンス 2F
電話:03-6388-1312
定休:火・水曜
営業:17時〜(土日12時〜/18時〜)
神楽坂に面しているのではなく、その裏手の道なので、迷います。
建物の2階で色合いの良い扉があり、真ん中に店名が書かれています。入り口左の1階には「焼き鳥とワイン 葵別邸 BRAI」。
扉を開けると白い壁に黒い階段が2階に続いています。
カーテンの貼られた2階には左にガラス張りの扉。
開けると黒塗りの木の板の壁に銀色の店名。
右にはL字型のカウンター。
厨房を預かるのは田篭シェフ。塩梅が素晴らしい。
23年10月26日夜の来訪。
ねえさんと3人で伺いました。
食事はコースのみ。メニューがカウンター上に置かれています。
栃木 栗味かぼちゃ Potiron
最初は陶磁器のカップにスープです。
栃木の栗の味のする甘いカボチャの温かいスープ。これが本当に自然な甘味で極上。上にはコーヒーの苦味を感じる白い泡。
スープにはバターと乳脂クリームを使っているとのことですが、口当たり良くめちゃくちゃ美味い!!
オマール海老 Homerd
器に敷き詰めた色合い良い小石の上に、オマール海老の小さなタルト。
極薄でパリパリのタルト生地に乗っている炭火で香ばしく香り付けしたオマール海老の身はプリプリして美味しい! 量もひとくちのタルトにしてはしっかりあります。オマール海老の頭をカラカラにしてパウダーにしたソースやドライトマトペースト。この酸味が絶妙です。上には赤いアマランサスのスプラウト。
焼津 鯵 Chinchard
円筒形の黒い石の皿の上に、茶色の紙に挟まれた焼津の鯵のフリット。
サクサクの軽〜いベニエで、上にはスペインのゲタリアのアンチョビ。
それに和歌山の山椒パウダー。
昨日の夕方にあがった鯵を今日仕入れて使っているので新鮮。鯵の身もふんわり美味しい。
焼津 鰹 Bonito
これも今日届いた鰹。
これを炭火を使ってもやし俵で皮から燻していました。
佐賀のベルガモットを眼の前で最後にかけてくれています。
その身は厚切り。味付けはオリーブオイルと塩だけで。ねっちりした赤身がシンプルに美味しい。
その下には加賀蓮根のピクルスと卵のタルタル、上にはオシェトラキャビア。横の緑はマイクロリーフのセロリ。
添えられている薬味は大徳寺納豆。エシャロットとケッパーを合わせてシャクシャクした食感で旨味がしっかり。
釧路 毛蟹 Crabe
冬子椎茸の炭火焼き。
それと旨味の濃い毛蟹のほぐし身をたっぷり。
かけているのはオランデーズソースですが、アメリケーヌのように甲殻類の香りを漬けています。オマールバターを使用し、エスプーマでムース状にしてあるから軽くて美味しい。
緑の葉は村上農園のウッディーナッティー。
焼津 白甘鯛 Poisson Amadai-blanc
この白甘鯛を松笠焼きに。高温で鱗を処理して遠火の炭火焼きで身をふっくらと仕上げています。ただ、鱗で食べられない部位もあったのはちょっと残念。
下にはジロールと刻んだつぶ貝。バターで絡めてブールブランソースにし、ハーブも加えています。白い泡は貝の出汁で、サヴァニャンの白ワインの香りで。
「パン・デ・フィロゾフ」@神楽坂のパン。
加水率の高いバゲットでカリカリの皮を味わってもらうため、通常より短いものを焼いてもらっているのだそう。つけるのはフランスの発酵バター。
仏ランド 仔鳩 Pigeonneu
赤身も美しい仔鳩は充実した美味しさ。かけるのはペドロヒメネスのソース。
下に添えられているのはニラのニンニクオイル焼きとインカの目覚めのマッシュポテト。
〆リゾット Risotto
栗のリゾット。日本一の栗の生産地、茨城の笠間の栗です。これが甘い。
リゾットのベースは魚介出汁。
上に乗っているのは栃木の磨宝卵卵黄の出汁醤油漬け。仕上げにパルミジャーノを削りかけています。
イメージ的には栗ご飯とのこと。
洋ナシ/コンテ24ヶ月チーズケーキ/久美浜ジャージーミルク Compote de poire/Comte 24mois Gateau/Sorbet au Lait de jersey
デザートは3品同時に出されます。
まず、ターコイズブルーの皿に久美浜ジャージー牛のアイスにヨーグルトソース。牛乳にスモークしてからアイスにしているので薫香が凄い。
卵型の器には、洋梨のコンポートと長野パープル。それにサングリアのジュレ。
チーズケーキにはクランブル。コンテチーズ24ヶ月熟成のチーズケーキはとろける仕上がり。「ミ・カサ」の極上のバスクチーズケーキにも負けない仕上がりでした。
フィナンシェ/トリュフショコラ Financier/ Truffe Chocolat
アーモンドパウダーとヘーゼルナッツの焼き立てフィナンシェ。
カリッとした食感も美味しい。
木の器にカカオニブを敷き詰め、上に乗っているトリュフショコラは口に入れて割ると中からチョコレートのジュースが溢れ出る仕上がり。球体ジュースのようです。甘さ、香りともに素晴らしい。
食後の飲み物はコーヒーです。
最初の乾杯の飲み物は炭酸のジャスミン茶。乾杯の1杯は全員でこれから。スパークリングのジャスミン茶で確かにジャスミン茶の香り。
2杯目は阿波番茶。徳島の乳酸発酵した番茶だそう。細かな発泡を感じる番茶で、しばらくおいておくと普通の番茶になっていました。
3杯目はレモンのシロップに炭酸のノンアルコールカクテル。結構甘めでした。
会計は33300円でした。