出会い 2
・・・やっちゃた。
正直な気持ち。
かなりヒドイ風邪を引いているため、目はお岩。体は骨と皮。
即、馴染みの獣医さんへ。
風邪を治し、ノミ・ダニ駆除、お腹の虫をきれいにして夫が退院してくるまでに里子に出すつもりだった。先生の話を聞くまでは。
「目は治らないよ」
はい?
治らない?
五体満足の子猫にだって、里親探しはとても大変なのに・・・
ハンデのある子に見つかるわけがない。
そして、ゆりの病気はそれだけではなかった。
「てんかん」
床から飛び上がるような激しい発作。
体は硬直し、失禁し、収まるまで何度 「死んじゃう!」と思ったことか。
1度発作を起こすと、約1週間は自力で立てなかった。
まるで死体のように硬直したままの状態。
トイレに連れて行き、体をささえてあげてないと排泄できない。
ご飯も自分で食べれない。
仕事をぬけて、家に帰り、食事をさせ排泄を介助し。
そんな毎日が続く中で、1度だけ、トイレが間に合わなかった。
たぶん、自分でがんばってトイレに行こうとしたんだと思う。
ひとりで、硬直した体を起こして立ったんだよね。
でも、途中で倒れてもらしちゃったんだよね・・・
泣けちゃったなぁ~、その姿みたら。
小さな体で頑張ってるこの子が愛しくて、愛しくて。
もう、手放すことなんて考えられない。
うちの子です。
はい、怒られましたとも夫に。
しこたま怒られました。
彼はいまだに「ゆり」は名前で呼びません・・・
「ちびくん」って勝手に呼んでおられます。
女の子なんですけどねェ。
ま、いっか・・・。