リカに命をわけてください。
中学三年の時、自殺について作文を書いてくるように保健体育の先生から宿題がでた。
ずっと頭の中にあった、新聞広告の新刊紹介のページを思い出しながら書いたことをまだ覚えている。
新刊のタイトルは、リカに命をわけてください。だった。
自殺。なんてバカらしいこと。生きられる命があるのになぜ自らそれを断つの?そんな勇気があるのなら、生き抜いてみようと言う気持ちになぜならないの?
いらない命なら、私にちょうだい。
そんなことが書かれていた新聞広告だったと思う。
今でも覚えているのだから、当時15歳の私にとっては、かなり強烈なものだったんだと思う。
次から次へと、思いがあふれるように原稿用紙に書き綴った。
様々なことで、死んでしまいたい。
楽になりたいと、長く生きているうちには人は一度は皆、考えてしまうものかもしれない。
私は15の時読んだこの新聞広告の一文を思い出すと。
どんなに辛くとも、死ぬ勇気より生きる勇気の方が容易いと思うのだ。
リカに命をわけてください。
彼女の言葉、思いは強烈だった。
40年たった今でも、私の心に生きているのだから。
どんなことがあっても、生きなきゃね。