学童保育崩壊 辛い指導員の現状を打破!学童保育を変える3つの方法。 | 低学年との信頼関係の作り方:学童保育支援員さとさん

低学年との信頼関係の作り方:学童保育支援員さとさん

学童保育18年ベテラン指導員さとさんが学童保育生活向上のためのスキル・テクニックを実践する中で確信している小学低学年の子どもとの信頼関係の作り方をお伝えします。

こんにちは、ベテラン学童保育支援員・子育てコーチング協会インストラクターさとさんです。



学童保育の現場は、すでに限界を超えています。現場を知らない方には伝わりづらいので、ここで報告です。

学童保育と学校は、似ているようでまるで違う。

学校
→集団生活が当たり前で、学校という権威がある。

学童保育
→集団生活だが、放課後としての個人の自由を子どもが持っている。


学校で集団生活をすることは、ある種の常識だから、子どもたちも従う。先生の言うことは強制力が働く。

学童保育は学校を終えて、ゆっくりしたいところ。これは、現場にいる放課後児童支援員も感じていること。

だから、ある程度一人一人で過ごすことが許容されている。

だけど、学童保育の現場が荒れてしまっている。

なぜなのか?

【目次】 支援員になる人って、どんな方?
 学童保育が変わる3つの方法


支援員になる人って、どんな方?

属性

主に40代以上の女性が働いている。60代でも若いといわれる場合も多い。男性の支援員もいるが、かなり特異。大学生のバイトは不定期。

とにかく支援員の高齢化が止まらない。

勤務体系は、普段は2時間~3時間(放課後)。

長期休暇中は、8時から18時の中で、シフト勤務。給食のない日は、早く出勤する必要があったりと、とにかく不安定な勤務体制。

給与

月に7、8万が現状。最低賃金クラスのところも多い。年収にして、100万ほどが現状だ。扶養控除のことで、たくさん給料をもらうと困る方も少なくない。

小さい自治体は、時給が高い傾向がある。月給制のところもあるが、現状少ない。

保育士の賃金は、ようやくニュースに上がるが、放課後児童員はその陰に隠れてしまっている。これだけで生活していけるような給料ではない。

働く方は、ほとんどが女性。子育てを終えた女性、幼稚園教諭・保育士・教職員経験者。

男性の支援員は、教職員を終わった年配の方。フリーター。教職員を目指している方。

そして、大学生のバイト。

一見、色々なタイプの人がいて、よさそうに見える。

しかし、小学生の遊ぶ場面を、実感として目にしている人がいない。

「小学生の子どもが遊ぶこと」に対する知識と理解がない。

個別に働いている人の特徴を見ていく。

40代以上の女性

子育てを終えた女性は、自身の子育ての経験を生かすことはできるが、多くても3人。

現場に入れば、40人近くの児童がいて、それぞれ全く違う生き物。

戸惑われる。

女の子しか育てたことが無ければ、男の子の遊ぶ姿は異質なものに見えるんじゃないかな…

これは、逆もまた言える。

なので、正直なところ、自分の子育ての経験だけで、40人以上の子ども達と共に生活をすることは、困難なことが山ほどある。

幼稚園教諭・保育士経験者

幼稚園教諭・保育士の方は、遊ぶということの知識は持っている。

しかし、小学生の遊びとなると話が違ってくる。

未就学児はある程度大人の言うことを聞いてくれる。

そして、多少暴れても、かわいいですむ。

小学生になると体格も精神的にも成長し、より自己主張が明確になる。

6歳以下の幼児にやっていたように子どもをまとめようとすると、小学生は子ども扱いをされてることに腹を立てる子もいる。

せいぜい1年生だけがついてくる状態になってしまう。

教職員経験者

教職員をされていた方は、小学生の知識はあって、集団生活の中で「教える」ということは専門。

でも、自由に遊ぶことを許容することが困難。

いくら指導しても「いうことをきかない」サイクルに入ってしまう。

結果、自分の指導が至らないと考えて、より厳しいルールを作る。

しかし、学童保育には学校ほどの権威が無い。

学校は校長から始まって、たくさんの先生がいる。

学校という地域の中での立場もよく、子どもたちも従うものだという無意識が働きやすい。

その中では、子どもたちをまとめることができる。

しかし、学童保育に来ると、全くいうことを聞かなない。

この現実を受け止められなくなるのは仕方がない。

学校と同じことをしても、子どもたちはついてこないし、まとまらない。

フリーター

フリーターの男性も放課後児童支援員として働く場合も多い。

時間的に融通がきいて、子どもたちとの年齢も近かったりすると、子どもと仲良くなりやすい。

が、子どもを預かるという責任感という面では、かなり危なっかしい。

子ども・保護者・地域の方への対応は、ひやひやする場面もある。

実際にクレームも入る。

私自身がそうだった。

たくさんの方にご迷惑をかけた。

いろいろな理由があってフリーターをしている。

現場に余裕があれば、こういう人材をしっかり育てて行くのは、一つの形だと思う。

しかし、子どもを預かるという仕事の傍ら、指導員の数に余裕のない中、人材を育てることは、至難の業である。

大学生バイト

大学生のバイトは不定期。

しかし、子どもたちとの遊びはダイナミックにしてくれる。

学童保育の現場を支えてくれている重要な存在。

大学生のバイトを受け入れるのは、とてもいいと思う。

が、入れない時期が重なったり、いずれはいなくなる存在。

長期的な学童運営の中で、主要な存在として入れることは難しい。


学童保育が変わる3つの方法

悲観的なことばかり書いてしまったけど、それくらい現場は大変なんです。

できることはあります。

学童保育が変わる3つの方法
1.職員同士の対話
2.子どもと遊ぶ
3.子どもの話を聞く


現場で働く放課後児童支援員が、楽しいと思える仕事であってほしい。

まず最初に取り組んでほしいこと。

職員同士の対話



たくさんの子どもとともに生活をする職員。

子どもたちが荒れているとき、この職員同士の連携が取れていないことが多い。

職員同士がコミュニケーションが取れていますか?

たとえ一人一人の価値観が違っても、子どもたちが楽しく過ごす学童保育を作るために、同じ目標に向かって進むことはできます。

まさに、チーム力が問われているんです。



職員同士が、それぞれの役割を尊重し、それぞれを支えあい、それぞれに個性を発揮することができる。

コミュニケーションの取り方を4つのタイプに分けて、円滑にする方法がおすすめです。



子どものタイプもわかると、伝わる伝え方をすることができるよ。

子どもと遊ぶ



職員の次に、子どもたちの様子を見ます。

子どもが望んでいる遊びができていますか?

ルールや休憩と言いながら、子どもたちが我慢してストレスをためてしまっていませんか?

子どもとの信頼関係を作る最強の方法です。

さらに詳しく書いた記事です。
右矢印放課後児童支援員から学童保育が変わる2つの方法:1.「遊ぶ」




子どもと遊ぶ時には、注意すべきことがある。

子どものたのしいと、大人の楽しいは違うことが多い。

大人の楽しいは、大人にとって都合のいいことしかないから。

子どもにとっての楽しいを追求できると、子どもたちは荒れない。

環境的に色々難しいこともあるかもしれない。

そんな時は

子どもの話を聞く



子どもたちとの信頼関係を築く上で、聞くってほんとに重要。

つい、伝えること、教えることに重点を置きがちになるが、「聞く」を置き去りしてしまってないですか?



さらに詳しく書いた記事です。
右矢印放課後児童支援員から学童保育が変わる2つの方法vol.2「聞く」


以上、学童保育は本当に大変です。



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