デッドで入手 Florsheimr 31312 | shoesaddictのブログ

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米国古靴に関するブログです

お久しぶりです。
体調不良でしばらく休んでおりましたが、久々に古靴紹介記事をアップ致します。
また、メッセージや過去記事のコメントへの返信が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

さて、今朝は天気が良かったこともあり、通院後に5足ほどまとめて手入れを致しました。



その内の一足がこちら。



Florsheimレギュラーラインの内羽根式フルブローグです。
ショートウィングには珍しくストームウェルトが使われており、そのボリューム感からあまり細見ではないパンツも合わせやすい一足です。
このタイプのモデルは以前Weyenbergで痛い目に遭っているため、このペアを発見した際にはリベンジの意味も込めて即決してしまいました。



型番は31312で、二ケタの印字は「F9」です。



インソールには全て大文字で「UNION MADE」とあり、○に囲まれた「3」の表記が確認できます。
以上より1959年6月製の可能性もあるのかもしれませんが、あまりに状態が良いのでもう少し新しい年代のものではという印象も持っています。
因みに、インソールには赤字で「MADE IN USA」とスタンプされています。
珍しいディテールのように思うのですが、年代特定の手がかりになりうるものなのでしょうか。



ヒールは釘の少ない本革積み上げに外周に沿ったVクリートという、こちらもあまり見かけない仕様です。
この点からも年代を判別しかねている状況です。
それにしても、出し縫いの上にコバインキで縁取りが施されたアウトソールが美しいですね。



2枚目の写真では赤味が強いですが、実物はFlorsheimが60年代に推していたPerfecto Brownというチョコレートブラウンに近い色味です。
とても自然な印象の揉み革を用いたアッパーは、上写真でも確認できるように厚みも十分で、この時代の米国靴の品質の良さを改めて実感させられました。
(末期のRoyal Imperialでは、冗談のように薄く加工感の強いグレインレザーが用いられたペアも存在します)



踵は米国古靴ではお馴染みの巻き上げるようなデザインとなっています。
このタイプのものは正直耐久性に不安があるのですが、このペアに関しては状態の良さと革の厚さから問題がないものと踏んでいます。
本格的に履き出してみないと分からないのが古靴ですので、このブログで悲しいお知らせをしなくて済むと良いのですが。


最後に、今古靴好きの間で流行のグリセリン保湿後のアップ写真を。
古靴好きならこの一枚だけで、そのクオリティをお分かり頂けるのではないでしょうか。