コメントやメッセージを頂いていたにも関わらず返事を差し上げることが叶わず申し訳ありませんでした。
本日は久々にまとまった時間がとれたことから既に何本か記事をアップしておりますが(写真のみ)、最後にちょっとした読み物を。
転属となった本部ではBtoBの業務がメインであり一般顧客と相対することがないためか、今までの職場では見られなかったような華やかな茶靴を履いている方もちらほら。
特に、所属する先輩がブラウンのCrokett & Jonesを履いているのに触発され、Church'sのディプロマット(濃茶)を購入してしまいました。
アップで確認すると分かりやすいかと思います。
そう、甲革が乾燥しきっており、全く張りがなく細かな皺がアッパー全体を覆っているような状態でした。
初めて手にした際には、「英国の良心」とまで言われたChurcu'sがこのような安っぽい素材を使っていたのかと衝撃を受けました。
大げさではなく、量販店で1万円もしないセメント靴かと見紛うほどの質感でした。
但し、幸いなことにクラックは全く生じておらず、グリセリン保湿である程度復活出来るとの打算もありました。
同時に、ある程度の品質のほうがビジネスで酷使するのに心理的抵抗が少ないだろうとの思惑も。
結果はと言うと、期待は良い意味で大きく裏切られました。
上写真をご覧になればお分かりかと思いますが、Church'sを一刹那でも見下した自分が愚かに思える復活劇を演じてくれました。
私が今まで手にしてきたカーフのなかでは断トツの質感です。
やはり最上級の素材を使用していたからこそ、数十年の時を隔ててなお、生を受けた際の輝きを取り戻すことが出来るのだと感動すら覚えました。
老婆のような姿でしたが、見事に生娘のような木目細かい肌を取り戻しました。
グリセリン保湿の真骨頂と、かつてのChurch'sの輝きを肌で感じることが出来たのではないでしょうか。
しかし、一つだけ大きな問題が。
今週から実用するつもりだったのですが、その美しさが私に履き下ろすのを躊躇わせています。
しばらく鑑賞してから意を決するつもりです。