doekのお修理ブログ!! | shoesaddictのブログ

shoesaddictのブログ

米国古靴に関するブログです

昨日、修理に出していた靴がDoekさんより戻ってきました。
こちらのリペア店は、Super8shoesさんや古靴ブロガーの方が紹介されておりずっと気になっていました。
今回はDoekさんより写真をご提供いただきましたので、修理工程をご紹介いたします。

修理から戻ってきたペアはこちら。


ALDENの内羽根式フルブローグです。
どこを修理したかと言いますと、


踵。

数回しか履いていないのに、トップリフトが両足とも剥がれ落ちてしまいました。
ALDENでなければ憤慨ものですが、仕方ないと思わせてしまうのかここの魔力でしょうか。
パーフォレーションが抜けきってないとか、ステッチが曲がっているとか、ALDEN好きには日常茶飯事です。
それでも愛されるALDEN。

因みに、ハーフラバーは出し縫いが入っているので剥がれ落ちはしなかったのですが、糸に継ぎ目があったり、縫い直したのか出し縫いの針穴がずれた場所に空いています(Doecさんが指摘して下さいました)。
一般的なシューメーカーは縫っている途中で糸を継がないで済むよう、ある程度糸の残りが減ってきたら新たな糸に交換してから縫い始めるようですが、ALDENはそこらへんも非常に大らかなようです。


先ずは、接着剤やら泥汚れやらが付着した土台の部分を整えるようです。
迫力の一枚ですね。


綺麗になりました。
なんだか革の新しい質感が嬉しくなってしまう1枚です。
USEDペアのトップリフトをきれいにしたりなんかもできるのでしょうか。
何足もUSEDを保管している古靴好きには需要がありそうですが、一般の靴好きの方には理解されないニーズかもしれません。


剥がれ落ちたトップリフト側も同じく。
素人としては、こういう細やかな作業に感心させられてしまいます。
自分だったら下処理なしでペタリといってしまいそうです。


再接着のあと僅かなズレを削って調整。


剥がれたヒールのみならず、やや心配なハーフラバー部分にも釘を打ってもらいました。


ついでに、小指の当たりが気になっていたのでストレッチもお願いしました。
プロ仕様は想像以上にいかつい機械ですね。

これで安心して履くことができます。
丁寧な手仕事にリーズナブルな価格設定で非常に満足しました。
古靴の修復も手掛けてらっしゃるようですので、このブログをご覧になっている方には要チェックのお店です。

doekのお修理ブログ!!