籾谷 真弘
因縁の地 聖籠決戦は3度目の正直ならず
JSCとのアウェイ決戦は、終始ポゼッションでは有利に運んでいるように見えたが
逆にこれはという決定機もなく、前半になんとなく入れられてしまった1点が
そのまま最後まで重くのしかかる形となってしまった。
早々と1点取ったJSCはファンタジーな攻撃を繰り広げることを一切放棄し(そういう能力があったかどうかはしらんが)カメの状態からのカウンター狙い一本に切り替えた。
JSCにせよグランセナにせよ、一応学校なんだから、青少年に前半からカメになるような
プレイを見せてなんの学習になるのかね。
とはいえリードされて相手にドン引きされてからの技術やメンタリティに関しては
日本サッカーの永遠の課題ともいえるが、放り込む以外のアイディアがなく、
中盤でのあまり効果的とはいえないパス回しに終始し、ミスを付けねらわれ、カウンターを受けるという
悪循環が最後まで繰り返された。
といいつつも、先週の長野戦といい、共通して言えることがある。
それは「覇気がない」ということ。
すなわち声が出ていないのである。
というわけで、彼の名は 籾谷真弘。長野のDFである。
先週の試合のMOMであると個人的には思っているわけだが、卓越したプレイや
決定的な仕事をしたというわけではない。
ただし、彼の存在感は際立っていた。
終始声を荒げ味方を鼓舞し、時には威嚇する。
彼の最大の武器はルックスなのである。
フィリップ・トルシエは中村俊輔を「覇気がない」とメンバーからはずし、
決して技術論では名前の出ることのない戸田をレギュラーとして固定した。
戸田の武器はそのチンピラ顔だ。(おまけにWCでは赤髪だ)
サッカーは格闘技。と釜本氏がケツだしポスターとなってからもう四半世紀。
その要素はたぶん現代サッカーにおいても変わってはいない。
HFLは捨て試合のないやるかやられるかのワンマッチ。
喧嘩に勝つにはいくら技術が卓越していても駄目だ。
ウチに足りないのは試合を支配する「メンチ切り」的なメンタリティである。