どっちが好み?2 | 妄想最終処分場

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突発派生した動物話題。

なんとなく対でキョーコ寄りも書いてみました~

でも結局『ヤッシーの蓮君で遊ぼう!』のコーナーですが。


関連ショート↓


どっちが好み?



どっちが好み?-2-



「うーん、どっちでしょうね?猫・・・というより小狡い子ライオンだったり、つぶらな瞳のダンボールに入っているような捨て子犬だったり。・・・どっちかっていうと犬寄り、でしょうか」


(小狡いとか、捨て犬とか・・・どうしてそんなイメージなんだ?)

社はキョーコの答えに少々首をひねっていた。


「俺は頭が良い大型犬とか狼とかのイメージかな?どっちにしても犬っぽいな~」



ラブミー部への依頼で松島主任から社あての書類のお届けを承ったキョーコは、蓮の撮影に付き添う社のもとに来ていた。夕方終了の予定だったが撮影が押しているらしく遅くに終わりそうだと言うのでキョーコお手製夜食用の軽食も一緒に。

現在撮影中なのは、前日公園で屋外ロケを行っていた動物出演のドラマ。今日は室内シーンの撮影のためスタジオでの収録だった。


必要なものを渡して邪魔にならない様に帰るつもりのキョーコであったが、俳優顔負けでプロの芝居をするタレント犬に興味津々で現場のOKももらえたため暫く撮影を見学していた。


カットがかかり、セットから蓮が降りてきた時キョーコは社と雑談をしていた。


「あれ?最上さんどうしたの?」


社との会話が弾んでおり、キョーコは声をかけられるまで蓮が近くに来ていることに気が付かなかった。


「お疲れ様です!社さんにお届け物を頼まれたのと撮影押してるそうで軽食も差し入れでお持ちしました。時間もあったし、ドラマで動物と一緒に撮影しているのは初めて見たのでちょっとだけ見学を・・・」


ぺこりと礼儀正しく頭を下げるキョーコに、思ってもみないところでキョーコに会えた蓮は顔をほころばせていた。


「ずいぶん楽しそうに社さんと話し込んでたけど、最上さんはやっぱり動物好きなんだ?」

「ええ!かわいらしいし、動物は嘘をつかないじゃないですか。何時かは一緒に暮らしてみたいなと思ってます」

「さっき社さんと犬とかなんとかって言ってたけど、最上さんは犬派なの?」


以前社と飼うなら犬派猫派と話していたのを思い出し、蓮は何気なく話題にした。


「え?・・・うーん、そうですね。猫より犬の方が意思疎通が図れそうだし、一緒にお散歩とか憧れるので飼うんなら犬の方かなぁ~」

「そうだね!猫と違って犬って主従関係もはっきりしてるし、番犬にもなってくれるし、散歩とか運動や健康にもいい影響があるし!」


キョーコの答えに、社が相槌を打ちながら会話が展開していく。

時折、ちらりちらりと自分を見る社の含みのある視線を感じながら、蓮はキョーコに気づかれないようにため息をついた。


「良かったら触ってみる?今休憩中だし、トレーナーさんもOKくれると思うよ。俺の相棒をしてくれている子、すごく人懐っこくて甘えん坊なんだって。特に女の子は好きみたいだよ?」

キョーコの犬好き発言を聞いて、蓮はさりげなくドラマ共演中のタレント犬をだしにキョーコを誘い出した。



****


「お前が撮影中、俺はキョーコちゃんと犬派か猫派かで話してたわけじゃないぞ?」


次の仕事の時間が迫ったからと、キョーコは現場見学のお礼を言って帰っていった。

撮影終了後、控室で社は犬をだしにキョーコとのひと時を楽しんでいた担当俳優にそう告げた。


「何のことです?」


思い出したようにそう言う社に、着替え中だった蓮は怪訝に思い社の方を向いた。


「・・・・」


目が合った社が自分で遊ぼうとしている表情なのを確認すると、またかと思い蓮は目をそらした。


「・・・れ~ん~???」

「・・・何が言いたいんですか?」


完全に茶化しモードの社に、ふぅっと息をつき諦めたように聞き返した。

こうなると社は無視しようが相手をしようがお構いなしに弄ってくるのだから。


「キョーコちゃんとさ、蓮はどっちだろうなって話をしてたんだ」

「犬派猫派ですか?」

「いーや、犬タイプか猫タイプか、だ!」


それって何が違うんですか?と言わんとしていることが理解できていない蓮の表情に社は楽しそうな表情でにんまりと笑った。


「お前、キョーコちゃんは猫タイプって言ってたよな?同じ質問をキョーコちゃんにさっきしてたんだ」

「・・・そいえばそんな話もしましたね?」


社の表情に、話の方向性をそらしたいのに話題がキョーコに関することだからそれすら難しい。

主導権は完全に敏腕マネージャーの手中にあった。


「キョーコちゃん、お前は犬タイプだって言ってたぞ。しかも捨て子犬だって」


まあ、小子狡い子ライオンとも言ってたけどな~、という社の言葉に捨て子犬はなんとなく心当たりがあるものの、なぜ小狡い子ライオン?と蓮は別のところで考え込んでしまった。


「…ああ、まあ、小狡い子ライオンは俺も理解できないけど。お前何かしたのか?」

「そんな覚えはないですよ!」


訝しげな視線を向けられ否定する蓮に「そうだよな~キョーコちゃんの発想ってちょっと特殊だから…」と社もこぼす。


「その上でだ!キョーコちゃん飼うなら犬って言ってたぞ!」 


ランランと光る社の目に、蓮は「やっぱり来た!」とばかりに一歩身を引いた。


「ええ、そういってましたね?」

「俺はキョーコちゃんに言ったぞ!犬って主従関係もはっきりしてるし、番犬にもなってくれるし、散歩とか運動や健康にもいい影響があるし!って」


もう社の顔には含み笑いしかなかった。

これ以上は自分が損するだけと分かっている蓮は荷物をまとめて楽屋を出ようとするそぶりを見せ始めていたが、おもちゃを手にした社の攻撃は止まらなかった。


「主従関係っていったら、お前絶対尻に敷かれるよな!?」


「ついでに余計な男に寄りついて欲しくなくて、今だって番犬のごとく牽制しまくりだし!」


「キョーコちゃん手に入れたらそっちの運動…」

「社さん!!!」


下世話な方向に転げた話題にさすがの蓮も社を制する声が大きくなる。

でもそんな蓮の態度でも社の方が数段上手。



「まあ、そんなことはまずはキョーコちゃんを手に入れてから…な?」

「・・・・分かってますよ」


社の攻勢に、うっかり肯定の言葉をこぼしてしまった蓮を「ホントにヘタレだな~」とぼやきつつ社はしばらくこのネタで遊べるな、とほくそ笑むのであった。





~~~~~~~~~


連続記録更新のためだけに、ショートをアップです~


続き妄想はあとちょっとなんですが、すでに限定記事になるのが8割がた確定くさい。

しかもいままたしても2択の帰路に立たされています…


ホントに本誌発売までに完結できるのか自信がなくなってきました汗