本日は8月6日です。
改めて平和について、憲法9条について考えていきたいと思いながら、7月21日22日に行われた、
全国市民政治ネットワークの交流集会2018の模様を報告したいと思います。

講演会は、「社会保障と財政」をテーマにパネルディスカッションが行われました。

↑若いっ    36歳だそうです。
下流老人の著者というとわかる方多いですよね。


憲法で保障されているはずの生存権社会権は、
一貫して保障されておらず、自己責任や、自助、支え合い、日本型の雇用形態で肩がわりされ、
生活困窮に至ることは個人の怠惰とされてきました。しかし、雇用環境や家族形態等が変化し、もはや持ちこたえられない状況となっています。
医療、介護、保育、教育、住宅などが、金のあるなしで決まる野蛮な社会が到来しています。
また、これらの商品化がすすんでいます。
日本に貧困などない!と思われている方は未だに多いようですが、日本の貧困率は15.7%OECD34加盟国の内、6番目に高い数値だそうです。
所得にすると1人世帯で122万円、4人世帯で245万円未満は貧困ラインとなるそうです。
また、生活保護基準以下で計測した場合、23.3%が貧困となるそうです。

↓母子家庭等の貧困率に至っては、ぶっちぎり、
表に入りきらないほど。

こういった状況を自覚することで、自分は無力だ!!といった諦めず、小さな事からでもいいから、声をあげる人になりましょう。この小さな声は、やがて社会を変える大きな力に変わります。
そんなお話でした。

続いて、



著書は難しい題名だったので割愛します。
ものすごい熱量でお話頂きました。

現役世代は勤労と倹約の自己責任。なのに、98年以降、可処分所得は減り続けています。
これを打破するために3つの選択肢があります。

その1つ目が、さらなる成長です。
アベノミクスと五輪需要、米国景気により、5年間の平均値実質成長を1.3%と評価されています。
しかし!!
安倍政権期をはるかに上回る収入増で計算しても、2028年にようやく1997年、31年前の実収入に戻るという事です。
つまり、成長は見込めない。という事。
経済成長と自己責任に依存する社会の危うさを示しています。

2つ目は格差を是正するという事。
市民に生活の程度は?と問うと、下が5%
中が92.4%。家と子どもを持つ事を諦め、何とか今の生活を、維持している状況です。
格差を是正するために、弱者への配慮ばかりをクローズアップしていくと、代表してもらえない人たちの「怒り」が蓄積されていきます。これは良くない。

3つ目は、みんなの税をみんなのためにつかい、
頼り会える社会を構想していくことです。

下の表をご覧ください。
収入の段階ではAさんとCさんでは5倍の格差があります。ここで仮に税率25%とすると、残った金額は、Aさん150万円、Bさん450万円、750万円
となります。そして、誰を優遇するわけでなく、みんなに150万円のサービスを行うと、AさんとCさんの格差は5倍から3倍にまで小さくなります。


国際的に見ても日本の消費税率はものすごく低いです。現状8%から、11%増税し、19%の消費税とすると、様々な赤字はほほ解消されるそうですが、それでも、ドイツの負担には及ばないそうです。

うー増税かーー。と思いますが、私たちは市民政治を実践。考える団体ですので、財源論から逃げてはいけないですね。

なぜ、増税かーー!!と思ってしまうのか、それは税金が自分たちのためにも使われている実感がないという事が大きな原因なので、インフラ整備、例えば水道の為にいくら使われているか、いろんな場面で知ってもらう必要がありますね。と仰られていました。

また、消費税は社会福祉のために使われるハズ!!なのに全くその実感がないと感じている人が多いのではないでしょうか?それもそのはず、なんと8パーセントのうち1%しか社会福祉には使われていないそうです。では残りの7%は??
社会福祉によって蓄積した借金の返済に充てられているそうです。決してウソをついているわけではないけれど、実感し難い。というのも納得ですよね。とも、お話されておりました。

現在の政治は弱者を助ける事に特化されてきますが、弱者を生まない政治こそが必要です。

どこで、どんな状況でどんな能力を持って産まれて来るかは、つまるところこの人の運です。
生まれた時の運、不運で一生が決まる社会、分断の社会は終わらせなければならない!!

と、ツバを飛ばしながらご説明いただきました。
説明の中で使われていた、共働きではなく「共稼ぎ」。専業主婦でも働いてるのだから!!という言葉が大変印象に残り、早速使わせて頂いております。

そして、越谷市民ネットワーク、市議会議員で
ネットワークで唯一の男性の代理人である
辻浩司さんをパネラーとしてお迎えし、
福祉を語る時、財源論とどう向き合って行くのか、などをテーマにディスカッションが進んでいきました。


以上、山岸綾子脳でまとめてみました。
一部聞き違い勘違い等ございましたらお許し下さい。

ものすごくいい話で、感動で目頭を熱くしながら聞いておりました。

この日の参加メンバーです。
いい話を聞いた後のいい顔です。



その2では、懇親会と分科会の報告をいたします。(山岸綾子)