前も 横も下も向く日々へ | さいあくななちゃん

さいあくななちゃん

さいあくさいてい

容赦無く流れる時間と 選択しなければならない現実と一ヶ月戦い、終わった果てに言葉にできない感情が残ってしまい、なかなか物事をウェブにも書けず、一人部屋で思いはせていた。

連日変わるニュースと、それにともない自身の精神に問いを重ねる日々で、訳もわからなくなりながら進んでみた

自分の信じるものと、やりたいことだけやってきた9年。

重ねた日々が、無力かもしれないと突きつけられるウェブ上の言葉を見るたびに落胆する。

見るたびに「中指描けネバーマインド」という個展の歌の一節が頭に流れる。

少なくともやはり、自身にとっては芸術が生きることや、それ以上に大切だと思ってしまう。

「ウイルスにはなにも敵わない。」そんな正論ぶん殴ってやりたい。

正論というものを、わからないと嘲笑される。20歳すぎて、「わからない」と中2病行きになる。

死ぬまで夢を見て、死にたい。だから一生それでいい。

信じてるからやり続けるのだ。

いや、もう意味もわからずやりたいのだ。

やはり理由がない。


今行動については考えるが、先に述べた思考については一生治らず死ぬだろう。

世の中にとって、私の小さな悲しみも、怒りも、嬉しさも、芸術も、ロックも、人間も、私にとっては大きく、小さくなんかないのだ。

何かを変えられる気がする。

私の絵でウイルスだって殺せる気がする。

この思考のまま生ききりたい。



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「前向きに行こう」なんて言葉をみると異様に殺気立ってしまう1ヶ月だった。

前なんて向けないけど、無理やりあげた己の面を殴って前を向かせてみてる毎日だ。

下だって横だって向く毎日。今年はあまり桜をみれなかった。記憶に残るアスファルトの灰色が憎い。

前を向かないと、負けだなんて思いたくないのに、負けたと思わされる世の中に、下だって横だって、かっこいいんだと言いたい。

全方向生きてるなら睨んでいたい。止まっている日々なんて1秒だってないから下だって、横だって、きっとどこかに向かえるんだ。

個展期間の間、全力だったが、日々歪む、悩む、焦る。今、全神経集中して好きなことだけやるのは正直難しい。故に悔しさと葛藤が残ってしまった。

もちろん、嬉しさだってあったが、自身はいつも悔しさや葛藤に向き合ってしまう。

また拳で部屋の壁を殴る。悔しく痛いがこの時も必要だ。一週間殴ったら、拳が血に染まった。これぐらいがちょうどいい。



向き合いたくもない、こんな日々についてなぜかまじめに考えてしまう。

搬出が終わった日、リキッドルームをでると大きく向かい風が吹いてきた。

向かい風なんて散々吹いた一ヶ月なんだから、やめてくれよと腹の奥で思って、でも追い風より、向かい風が似合う人間になりたいと思う。

だって立ち向かってく方が、かっこいい。

向かい風の中、自身は体を引きずり回して家に帰り、絵を描いた。

無様な今日だって、感じられた今日は死ぬまでの線に反映されると言い切れる。

年々線が綺麗に引けない。絵が落書きになってく。

これでいいんだと思う。死ぬまで落書きでいたいよ。

綺麗でまとまってる絵なんて、年取るたびに求められるんだから。でたらめに生きてこう。


「血なんて流してなくたって、立ってるだけで美しい人間になりたい。」

「挑んで負ける、ボロボロになる。」

「冷静になれない。上手くなんてまとめんな。」

「己の生き様と死に様を確認しろ。」

「政治家のせいに100回以上してしまった、自分の顔も嫌いだ。」


個展が終わった一週間これらの言葉が脳内をめぐる。

しかし1秒1秒が容赦なくすぎる。何を思う?

何を感じる?お前はヤフーニュースで満足か?

今更、平和や愛を歌にするか?

歌ってきた、描いてきた本質を睨むべきだ。

「やってやった」表現に感動なんてしない。

「やりたくてやった」それだけしか信じられないから一生。

日が今日だって沈むし、上がってきやがる。勝手な太陽と、勝手な月。

自身に問いかけ続けて、戦い続けろ。

誰にも見られてない涙だって、あたたかくて美しいから。

今この瞬間正直に今日だって生きてやる。

いつだって熱くダサくいたい。

明日は今日の自分より良い絵が描けるかな。

世の中のことを考えるが、SNSの怨念と悪意がこもる悲鳴はぶち殺してやろう。

今だって自分の人生ディストーションで歪ませたい。いつだって。






満足なんてしないで、死にたい。生きたい。

勝手に会えて、勝手に感動できたら、最高。

生きてるってそういうことだ。

今日も描く。明日も、明後日も死ぬまで、それが今一番結局やりたいことだ。




来てくれた人、来たかった人、来れなかった人、携わってくれたみんな ありがとう。

次の日本の個展おそらく2年先だけど、またその時の人生かけるものにするだろう。

その時は絶対来い。

またね。生きて、今日も描く。