Ling Muのアジア旅コレクションを展示する「Ling Museum」。旅で訪れた順番にアジア・中東から一か国ずつ、その国のポップスのCDとカセットテープの数々を展示します。

 

★第八回「マカオ」

 訪問時期:1993年2月

 訪問地:マカオ

 

上:イザベル・テージョ・メシア「Goa - Macau - Timor」…ポルトガル系マカオ人アーティストの作品。本国の大衆歌謡「ファド」を基調とした地中海の香り漂う曲。

下:ミロ・ウォン(黄偉麟)「毎天都想看到你」…最近普通の中国系マカオ人アーティストも現れたけど、北京語で歌う人が多いのはなぜ?

 

(Ling Muコメント)

・初めてマカオを訪れた93年、カセット屋に入った時に知った衝撃の事実。「マカオ出身のポップス歌手なんていないよ」と店主に言われた。小さい地域とは言え、地元の大衆音楽が存在せず、全て香港に依存してるって?! コレクション挫折しかけた。

・その後、マーケットは小さいながらも上記イザベルのようなポルトガル系の人々の間で親しまれている地元音楽があることを知った。

 

・中国返還後は上記ミロ・ウォンのような普通の中国系マカオ人歌手も少しは現れ始めた。そう言えばアジアポップスの祭典「ABUソングフェスティバル」ではマカオは皆勤賞並みに毎回参加している。ただ、そのアーティストも広東語ではなく北京語で歌う所だけは何か気になる。ミロのアルバムも全て北京語。

 

・マカオのカジノ王、スタンレー・ホーの娘であるジョジー・ホーはずっとマカオのアーティストだと思って彼女のCDはマカオにカテゴライズしていたが、香港生まれの香港人らしい。残念だがマカオ・ポップスのコレクションは二つだけになった。

 

次回は韓国を訪ねます。