Ling Muのアジア旅コレクションを展示する「Ling Museum」。旅で訪れた順番にアジア・中東から一か国ずつ、その国のポップスのCDとカセットテープの数々を展示します。

 

★第二十二回「ミャンマー」

 訪問時期:2003年2月、2005年5月

 訪問地:ヤンゴン、バガン、チャイトー、バゴー、パテイン

 

左上:レー・ピュー&アイアンクロス「Late Pyar」…絶大な人気を誇るカリスマバンド。

左中:レー・ピュー&アイアンクロス「Iron Cross Acoustics」…結成15周年記念のライブアルバム。レー・ピュー以外のボーカルも何人かいるんだね。どれもいい曲。

左下:ミミ・ウィンピ「A Kaung Sone Tay Myarr」…90年代系人気女性歌手。ジャケット何でカラス?

右上:トゥン・エインドラボー「Tan Ta Nay Se」…人気女優兼歌手。ゴッドファーザーのテーマをビルマ語でカバーしてたのが印象的。

右中:ワイン・ワイン「La Min Nae Pin Lel」…中国系ミャンマー人歌手。ルーツゆえか中華ポップスのビルマ語カバー多し。

右下:オムニバス「Star Tar Yar」…レゲエっぽいサウンドの曲が多い人気男性歌手達のオムニバス。

【収録アーティスト】クー・セ、ミンテ・チョーズィン、リンゴ、スィ・トゥ・ルイン

 

左上:オムニバス「Japan Tour Concert」…実は東京で見に行く予定だったけど用事ができて行けなかったライブ。何とミャンマー現地でライブアルバムが売られていた。

【収録アーティスト】キン・マウン・トー、リンゴ、トゥン・エインドラボー

左下:オムニバス「Hip Hop Thingyan」…ミャンマーのヒップホップアルバム。テーマは正月の水祭り。ジャケットの手に持っているのは水かけに使う水鉄砲。

【収録アーティスト】サイクロンズ、J-Me、カウン・チッソー、K-キャッシュ、オントラック、9ミリメーター

右上:オムニバス「With All Our Kind Heart」…恵まれない子供達のために作られた曲を何人かの人気歌手が歌うシングルアルバム。

【収録アーティスト】メイ・スウィ、チャン・チャン、ゾー・パイン

 

左上:レー・ピュー&アイアンクロス「Kandaya La Min」

左中:エレス「Kan Yae Te Thu」…Alexと書いてエレスと読む。次世代の超人気ロックアーティスト。

左下:メイ・スウィ「Yin Hte Ga Soe Paing 2」…ミャンマーの山口百恵的カリスマ女性アーティストで70年代以降何枚アルバムを出したかわからない。アメリカ移住してもまだ現役。

中上:ゾー・ウィン・トゥ「Eain Met Lam」…往年のロッカー。

中中:ゾー・ウィン・トゥ「Ah Thit Ta Phan」…高田馬場のミャンマー雑貨店で購入したんだけど、何とMDのアルバム。ミャンマーで一時売られていたのか、日本在住のミャンマー人向けに作ったものなのか。

中下:リンゴ「Thatin Ma Pay Taik Bu」…リンゴ・スターから取った芸名かと思ったら、アップルの意味で名乗っているらしい。

右上:ヘーマネー・ウィン「Po Ba Lan」…90年代系人気女性歌手。欧米曲のカバー中心。

右中:ヘーマネー・ウィン「Maung」

右下:ロザン「Chit Thushi Yin」…ビルマ語ラップ、意外といいね。

左上:エグザンプルズ「Live Show 1」…ヒップホップグループのライブアルバム。

左中:ニニ・ウィンシュエ「U Lay Gyi」…ミャンマー訪問当時としてはカセット屋でもかなり奥に眠っていた古いカセット。演歌/歌謡曲系のベテラン歌手だけど、実はミャンマー関係の知人達は彼女の東京ライブで知り合った。

左下:4th ラヴァー「Ob-la-di Ob-la-da」…ビートルズのコピーバンド。あの名曲もこの名曲もビルマ語でカバー。

右上:No「Bar Lo Thay Le」…3人組アイドル。現在はこの中のタ・ズィンだけが活動。

右中:オムニバス「Live Show at IBC」…人気歌手達のライブアルバム。ミャンマーでは複数のアーティストが一緒にコンサートする形が多い。

【収録アーティスト】エレス、ボー・ボー、チョー・スーキン、グレイ・ハン、ヘーマネー・ウィン、トゥー・エイン・ティン、マー・リザ、スィ・トゥ・ルイン、ソン・ティン・パー、ティリ・ココ、ティン・ザー・モー、リンゴ、ヤーダナー・ウー、サウン・ウー・ライン

 

(Ling Muコメント)

・鎖国していた60~80年代の社会主義時代からポップスは定着している。当時のカセットのジャケットは歌手の写真でなく肖像画のようになっていて時代を感じさせられる。演歌的な歌謡曲系ではマー・マー・エー、ポップス系ではメイ・スウィ等が大御所。

 

・90年代に入ってヘーマネー・ウィン、ミミ・ウィンピ、ポーダリー・テインタン、ヌエジン・ウィン等々、人気女性歌手が次々登場。周辺国と言うより欧米ポップスをビルマ語にカバーしたスタイルが多い。今はアメリカ等に移住してしまった人も。

 

・ロック界はレー・ピュー&アイアンクロス(現地ではICとも言う)というバンドが誰もが認めるナンバーワン。特にボーカルのレー・ピューが超カリスマ。

 

・東京には在日ミャンマー人の大きなコミュニティがあるため、実は現地の大物アーティストが時々来日ライブをしていた。現地のコンサートもあまりワンマンライブは行われず、何人かのアーティストが一緒にジョイントコンサートをするスタイルが普通のためか、来日ライブもだいたい3~4人ぐらいで一緒に行う。2000年代に何度か見に行ったことがあるが、当然観客は100%近くミャンマー人で、久々に母国の雰囲気を楽しみ、羽根を広げていた。途中ファンが壇上に上がり、花束とおひねりを手にリクエストをする場面もあったりする。

 

次回はアルメニアを訪ねます。