Ling Muのアジア旅コレクションを展示する「Ling Museum」。旅で訪れた順番にアジア・中東から一か国ずつ、その国のポップスのCDとカセットテープの数々を展示します。

 

★第二十八回「UAE (アラブ首長国連邦)」

 訪問時期:2007年8月

 訪問地:ドバイ、シャルジャ

 

 

左上:ルウェイダ「Wareni」…湾岸色薄いアラブポップス。湾岸アーティストにそれを求めるのは邪道だと分かっているが。

右上:カール・ウルフ「Karl Wolf」…ベイルート生まれ、ドバイ出身、カナダ在住のR&Bアーティスト。TOTOの名曲"アフリカ"のリメイクがヒット。99%欧米的なスタイル。

左下:アハラム「Tabee'ee」…バーレーンからUAEに帰化した女性歌手。チャカポコとレゲエを合わせたゴキゲンな曲。

中下:エイダ・アル・マンハリ「Eidah al Menhali 2006」…現地のアイドル雑誌のグラビアをこの白装束で飾っていたイケメン系。曲的にはポップスとチャカポコの間ぐらい。

右下:ハマド・アル・マネーア「Sahebi」…ザ・チャカポコな湾岸歌謡曲

 

(Ling Muコメント)

・この国のメイン歌謡曲は典型的な湾岸歌謡「ハリージ」。別名チャカポコ系と呼ばれる打楽器をチャカポコ、チャカポコとかき鳴らし、シンセサイザーとバイオリン、ウードで同じような節回しを延々繰り返す音楽。


 ・街中はほとんどインド人を始めとした外国人労働者であるためかカセットやCDを売る店はほとんど見つからず。インド人の多い通りで店を見つけてもそこで売られていたのはインドの作品。なのでUAEポップスの作品はほぼ空港内のCD屋で調達したのだった。


・空港のCD屋、チャカポコ系なら結構置いている。なので極力チャカポコでないドバイシンガーを事前に調べて、それをピンポイントで買ってみたがそんなに多くないな。基本お金持ちだからポップスなんて他のアラブの国の作品を聴けばいいし、どうしても自国の作品作るならこれまで通りのハリージを歌っていれば一定支持層はいるし、国内にいてこれから新しい音楽を広めようという動きはあまり無いのかも。仮にそう考えた人がいてもカール・ウルフみたいに国外に出てしまうのだろう。

 

次回はオマーンを訪ねます。