Ling Muのアジア旅コレクションを展示する「Ling Museum」。旅で訪れた順番にアジア・中東から一か国ずつ、その国のポップスのCDとカセットテープの数々を展示します。
★第三十一回「スリランカ」
訪問時期:2008年4月
訪問地:コロンボ、シーギリヤ、キャンディ、マハラガマ、アンバランゴダ、ヒッカドゥワ
左上:チャンダニ・ヘティアラッチ「Vilasitha」
左下:センティグレイツ「Heritage」…ヒップホップに混じる南アジア風サウンドが一層かっこいい!
右上:アントン・ジョーンズ「Oberoi Bomba」…国内で起こったニュースを歌にするストーリーバイラというスタイルを好む大御所歌手。タイトルがほとんど「〇〇殺人事件」という所がシュール。
右下:ジプシーズ「Golden Hits-2」…人気バイラグループのノンストップアルバム。その名の通り曲と曲の間の切れ目が無くメドレーのように進む。カセットなのにジャケットが大きい。
左上:ジプシーズ「Song of Peace」…平和を歌ったミニアルバム。ジャケットがトランプか何かのような紙箱というのも面白い。
左下:イラージ「Chapter 02」
右上:バティア&サントゥシュ「Ayubowan」…南アジアらしさも兼ね備えてるが、普通に聴いて爽やかなシティポップ。" Home in the sky"という曲はあまりにいい感じだったので結婚披露宴の際BGMにまでした。
右下:ニルバナーヤ「6th Lane」…当時現地ではヒップホップが流行。英語も多く入っているこのグループ、歌詞はやや重そう?
(Ling Muコメント)
・その昔ポルトガルに支配された歴史があるためか、この国で従来主流だった歌謡曲はバイラと呼ばれるラテン風の明るいダンス歌謡。サンフラワーやジプシーズといった人気バイラグループのアルバムは全曲メドレーのように途切れずに進む。まるで韓国のポンチャックのアルバムみたい。バイラのカセットはケースが大きかったり、紙箱だったりで個性的。時事問題等を歌詞に盛り込んで伝えるストーリーバイラなんていう種類もある。
・この国を訪ねた時はバイラは少し廃れ気味で、テレビや街中で流れていたのはほぼヒップホップだった。シンハラ語と英語が混ざっていても違和感無くてかっこいい。そう言えばスリランカにはタミール族という民族もいるが、タミール語の作品はあまり見られなかった。隣国インドならタミール映画の挿入曲等、タミール語ポップスは多数存在するから、彼等はそれを聴いているのだろうか。それともシンハラ語のポップスを普通に聴いているのか。
次回はバングラデシュを訪ねます。