長く観ると、一人の踊り子を中心に観ていく「一途派」と、手当たり次第観ていく「多情派」に多くの客は大別される。私はどちらかというと「多情派」で、観ていない踊り子と観ていない演目を許されないという、良く言えば新し物好き、悪く言えば浮気者と自分自身がそう思っている。

“演目が育つ様”を観るのが醍醐味だという「一途派」に反する観劇スタイルが私の見方であって、休みの日の貴重な時間と入場料を支払うのだから、少しでも多くのステージを観たいという貧乏性な部分もある。

私の中で所属は一切関係ない。ステージに訴えかける何か、それだけが必要なのである。


今、3頭か。今年に入り未見の演目を4個観た。つまり新作が4演目。

既出の演目もベッドを変えてきている。演目と記憶が全く追いつかない。これが目黒あいらのステージ。私は2009年から観劇を始め、2010年から関西の劇場で彼女のステージを全てを押さえている。

なんか「一途派」に傾きつつある。いやいけない。私は広く浅く観て、拙いストブログをダラダラと書き綴り、ストリップを世に広める勝手な使命感に燃えているだけなのでありました。「一途派」ではいけない。


2中の後半に晃生で出した演目、これを観るために行く。直近の新作、それも劇場が変われば間違いなくそれを出す。「多情派」の私が言うのもおかしい“演目が育つ様”を目の当たりに出来る。場数を踏んで“演目を固める”という芸能の部分を確認するためだけに道後へ向かった。

地方の温泉地の劇場といって設備が悪いと危ぶむなかれ。

音響と照明は最高レベルに近く、ベッドでスモークがシンクロされるとこの世のものとは思えない女性美が醸し出される。ストリップの、ステージの演出はどこの劇場にも負けないと言ってもいい。無数に絡まるリボンから、ベッドでは永遠に続くかと錯覚させるような無音ベッド。音楽が止み、盆が回る音とかすかに漏れる声だけが場内に響き渡る。客全員が注視して観る。唾を飲み込む音が聞こえそうだ。

「惚れた踊り子」が「惚れた演目」を「惚れた劇場」で演じる。これ以上の理由はあるまい。

結果的に言うと、「惚れた演目」だけは観ることが出来なかった。

しかし「惚れた演目」超える未見の新作と、2年前に「惚れた演目」を観られるという大収穫を得ることになる。



20133頭 道後ミュージック
(香盤)
1.
渚あおい (東洋)
2.
若尾光 (フリー)
3.
目黒あいら (晃生)

2
演目:若尾光/目黒あいら
1
演目:渚あおい


渚あおいさん。20132中の東洋ショー以来です。
☆太モモの見えるピンクのドレスに白の大きな髪飾り。ゆっくりとしつつも曲に合わせた軽快なダンス。暗転後、左肩を出した赤黄のラインの入ったセパレート姿に。頭には大きなピンクのリボン。フワリと飛び跳ねるようなアイドルダンス。曲の終わりに本ステージにて座り、天を見上げ、ポーズを決め暗転。
衣装が白レースのシースルードレスへと変化しゆっくりと一舞した後、盆入り。
スモークが焚かれる中、真っ白な裸体から出されるポーズの数々は若さが溢れます。

1結にTSの件がありましたが、よくぞ心が折れなかった。その踊り子魂は素晴らしいと思います。
道後の照明は綺麗ですね。あおいちゃんのレンダーで白い体が、より映えます。曲は自分で選んだものなのでしょうか?暗転が少ない方が良いのかもしれませんね。3回あったと思います。


比較的ゆっくりとしたポラタイム。あまり早く撮ろうとしない。2stと3stの間に長い休憩時間があるから、踊り子さんもゆっくりとしたもので、元々3香盤であるし、これが“本来のストリップ”なのかもしれない。休憩時間を少しでも短くしようとする、広島第一と少し似ているかな。ファンは嬉しい限り。色んな話が聞けますね。盆回りで一生懸命盛り上げようとする、渚あおいちゃんの姿が微笑ましく好感が持てましたね。ポラも良く売れていました。


若尾光さん。201211頭の晃生ショー以来です。
☆金と銀の着物の街女。両手には2枚の扇子を持ち、ロボットダンスならぬ光日舞。優雅にかつゆっくりとした一舞。暗転後、紫の着物姿の武士が登場。悪人をバタバタと刀で倒していきます。本舞台と花道で殺陣を披露。

☆赤の着物に赤金の帯の街女。緑の扇子を片手に持ちゆっくりと一舞。いぶし銀とはこのことを指すようなベテランの舞。曲が変わるとオレンジの着物を着た武士が登場。短刀を振り回しての剣舞を魅せる。盆入りする事無く本舞台で終了。ベッドショーは無く、その後タッチショーへ。

「早着替えショー」
と投光さんが言っていたような(笑)香盤表にも“旅芸人”と書いてあります(笑)
「お兄さん、いらっしゃい。」
とタッチの時言われました。トークが楽しかったです。やはり優しくタッチしないといけませんねぇ。

目黒あいらさん。20132中の晃生ショー以来です。
☆新作
音楽が鳴りだしても登場しない。しばらく本舞台を観ているといつの間にか、場内で踊っていました。
白シャツに黒ベスト。デニムのショートパンツ。帽子にメガネ姿。軽快かつセクシーなダンスで客席を2周ほど回りながら踊りまくる。
本ステージに上がり、軽快なダンスが続く。リズムに乗るとはこのことを言うのだと言わんばかりの軽い舞。椅子を使い盆入り。
オナベッドの後、ポーズを決めます。

軽い感じの新作。出てこないと思ったら、いつの間にか場内で踊っていました(笑)曲の繋がりが非常に滑らかで、趣味の入った洋楽。道後でしか出来ない演目。道後限定の新作ですから気になる方は確認して下さいね。多分、他劇では出せないかな(笑)

「道後に来て作った。」

と言っていましたが、本当だと思います(笑)

☆ムーランルージュ

白のパラソルに白のドレスにグローブのお嬢様。
アグレッシブに攻めるダンス。傘をタタミとゆっくりと舞続けます。
曲が変わると白のナイトドレスに黒のストッキング。ゆっくりとした舞を魅せます。
I hope you don't mind I hope you don't mind that I put down in words How wonderful life is while you're in the world

ベッドではセリーヌのバラード。次々とポーズを決め、最後に後転し、難易度の高い姿へと変化。スモークもあいまり、幻想的な空間を創り出す。フィニッシュまでがパーフェクト。道後の照明は、本当に美しい。

2
年前の東洋初乗りの時、出した演目。その前の週の晃生でも出していた。東洋の広いステージが、狭いような錯覚さえ感じ、“晃生あいらここにあり”と東洋客に絶賛されていました。
ダンスパートでの縦の動きが他の踊り子の演目にないもので、ダンスパートが短く、その分ベッドパートが幾分長い。もう観られないと思っていた「惚れた演目」を観られた。


「このメンバーでまたやって下さいね。」
と受け付けで言い、急いで外に出る。

道後商店街で会社の好きな女の子に上げるお土産を選んだ。
出張とは言えないから、
「温泉に遊びに行った。」

とか言うしかない。3個買いましたから、やっぱり一途にゃなれないですね。



“踊り子の飲み物”レッドブルを一飲み。翼が生えたのか、帰りの高速で不思議と眠くなることは全くなかった。



観劇日:3/3(日) 開演から2st終了まで (15:0019:30



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