広島と長崎への原爆投下が間違いではないというアメリカ人が、6割にものぼるという。

終戦を早めるには致し方ない、むしろロシア南下を食い止めることに成功したと考えるらしい。

原爆死没者慰霊碑の碑文の

「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」

に主語はない。これは間違いなく“日本人は”と、指すことに間違いないだろう。

松江市で「はだしのゲン」の閲覧制限が問題となった。性的描写が子供に良くないという、いつものフェミニスト達か、社会運動家達が騒ぎ出す。強姦描写が、子供の教育によくないという。

「そんなシーンあったのか」

と自身の小学生の頃の薄い記憶を辿ってみても、よく思い出せない。あるのは末恐ろしい、戦時下の姿だけだ。真っ先に被害を受けるのは、女、子供達。

アメリカの子供にこの漫画を読ませるがいい。

爺さん達は凄いものを使ったものだと尊敬されよう。




【五木麗菜 所属:フリー】

☆ラブ&ピース

ヘリコプターの音が、けたたましく場内に響き渡る。軍服姿で帽子を目深に被った軍人が、ミルキーウエイから登場した。手にはマシンガンを持ち、行進をする。足音を不気味に響かせ、ひたすら行進をする。途中何度か立ち止まり敬礼。指導者に向かって敬礼し、指示を仰ぐ。

暗転。

白いワンピースに、破れた麦藁帽子を被った少女が登場。手には虫取りと虫かごを持ち、さとうきび畑で蝶々を夢中で追いかけていると、大きなサイレンが鳴り響く。銃声が聞こえると、少女は震え上がります。その恐怖に怯えながらも必死で逃げようととするも、軍人の力に勝てる筈もなく、どんなに抵抗しても引きずり込まれます。ガタガタと震える中、両足を開かれ、犯された。

波の音が聞こえてきました。

忘れられない 悲しみが  ざわわ ざわわ ざわわ  波のように 押し寄せる  風よ 悲しみの歌を 海に返してほしい  夏の ひざしの中で  ざわわ ざわわ ざわわ  風に 涙はかわいても ざわわ ざわわ ざわわ  この悲しみは 消えない

手には一輪の白のユリの花を持った白の衣装を纏った聖母が登場。

平和への祈りの舞。回転盆では頭上高く1輪のユリを掲げ、慈愛に満ちたゆっくりとしたベッドショーに、ストリップの表現には無限の可能性をあると感じた。


ストリップの演目で、戦争と平和を題材にしたものを観たのは初めての経験。身震いするような衝撃を受ける感動作。この日、ティストの違う3個出し。演目の広い踊り子ですね。

【目黒あいら 所属:晃生ショー】

出し物は「ラファエル」、「let me love you5周年作)」、「カリフォルニア」、「アンドロイド」を私は確認。

ミルキーウエイを我が物のように使う様は、その若松独特の、場内の空間をあいらのもとしていた。

それぞれの演目が、すべてが激しいダンスからの美しいベッドショーまで、一連の流れがある。やはりあいらちゃんは、広いステージで輝き、より映える。

4回目のデジで

「もう少し、楽な演目だけでいいんとちがう?」

と私が言うと

「なんで?たぶん最後になると思うよ。後悔したくないじゃん。」

と答えられた。

我ながら愚問をしてしまったと思った。

ただ良いステージをする。それだけだ。若松最後の大トリは目黒あいらとなった。


タイムリミットとなり場内を出る。ロビーを見渡すと、ポラロイドカメラの撮り方を説明する注意書きがあった。

「おぉ、これは・・・」

それは、初心者が陥りやすく、間違いやすいポラ機特有の撮りミスを無くさせようとする、わかりやすいものであった。数年前、好きだった若松所属の踊り子のブログに書かれてあったのを私は思い出した。


グルリと見渡すと、往時の踊り子達の写真がいくつも掲げられ、かつてこの若松の地で名演をしてきたのが、わかる。その中には、千葉なぎささん、牧瀬茜さんの楽屋でのモノクロのツーショットあった。これ程にない笑顔であった。篠崎ひめさんの写真もある。名残惜しい。いつまででもこの空間にいられようにも思えた。

ソファーに座り、写真をゆっくりと眺める。返ってきたデジ写真を見る。

「今週の若松は最後の若松。茜姐さんや美保姐さんとの思い出がいっぱいつまった劇場です」

とゆのさんのデジコメントに書かれてあった。

出演踊り子が、所属の垣根を越えたこの劇場が、どこか晃生ショーにも似ているようにも感じた。

「ありがとう」

と、返事のない無言の受付に私はそう言い放ち、灼熱の炎天下の中、いつもなら観劇なら満足して晴れ晴れとした遠征のはずが、どこか複雑で、煮え切らない気持ちの中、船橋駅を目指した。


20138結の興行にて、船橋若松劇場は閉館となった。これで、千葉の地に1軒もストリップ劇場が存在しない。現在は、解体作業が進んでいるようである。



20138結 若松劇場

(香盤)

1. Rika (ワラビ)

2. ゆきみ愛 (小倉)

3. ゆの (フリー)

4. 五木麗菜 (フリー)

5. 目黒あいら (晃生)


5演目:目黒あいら (4演目確認)

4演目:ゆの

3演目:五木麗菜

2演目:Rika /ゆきみ愛

観劇日:8/28(水) 開演から終演まで (12:0022:40

8/29(木) 開演から2st終了まで (12:0017:10