いつぶりになるだろうか、アニメを観るのは。

ストーリーの展開スピードについていけない。20代で宮崎アニメを数度観た限りで、30代に入りストリップを覚え東洋に通い出すと、演目の理解を深めようと思い何故かエヴァンゲリオンだけは観といた方が良かろうと思い挑戦するも、2話で挫折した。

会社の有線で嫌と言うほど流れ続け、“ええ声”の楽曲の良さだけが先行した感もあるが、なかなかその本編が見えてこない。それに加え周りの大人達の評価もえらく高い「アナと雪の女王」。

引越しして、新居からは5分のところに映画館があることがわかった。映画ファンにたまらないであろうが、私にはあまり関係が無い。しかしこの近さがキッカケとなった。観ないことには評価も批判も始まらない。

久しく離れていた映画館は、マナーを諭すCMが多く驚いた。まるで東洋ショーの、興醒めさせるアナウンスのようだ。ソフトバンクからマイネオに替え、マナーモードの仕方もよくわかっておらず、スマホは家に置いたままの観劇となった。


【ストーリー】
素手で触れてしまうと、雪や氷を作る魔法の力を持つ王女エルサ。幼い頃、妹のアナとその魔法で遊んでいると、誤った魔法の使い方をしてしまい、アナを怪我させてしまい意識不明となってしまった。

アナを助けるために両親は、石のような生き物をしたトロールに治してもらった。その時に姉のエルサの魔法に関することの記憶を無くさせたが、エルサとの楽しい記憶は残ったままであった。

成長するにつれ、魔法の力がどんどん増していくエルサ。両親はその魔法の力を絶対に世に知られぬよう、城の中で戸や窓を閉め切り、素手では凍りつくので手袋を付けたまま暮らさせ、世間と遮断させた。エルサも幼い頃のトラウマもあり、それを受け入れた。アナは仲の良かったエルサが、何故自分を避けているのかがわからない。

成人したエルサは、女王即位式で1日だけ表舞台に出る。
しかしエルサの魔法は、自身で制御出来ないほどの力を持ってしまっていた。
一方、アナは久しぶりに姉のエルサと会うことではしゃぎまくり、式に招かれていた他国の王子とハンスと出会い恋に落ちた。そしてその日出会ったその王子と1日で結婚を決意し、それをエルサに報告する。しかし姉のエルサは2人の結婚に反対する。エルサとアナが口論になり、エルサの魔法が暴発してしまい、世間に知れてしまった。

夏だった王国はエルサの魔法で冬に変わり果て、エルサは王国から逃げ出し、山に辿り着いた。そして魔法で氷の城を建てて、独りで生きて行くことを決意する。

真実の愛とは何なのかを問う、子供から大人まで楽しめるディズニーファンタジー。


【感想】
大人に成長したエルサを観た時、

「あぁ、似ている」

私はそう感じた。
髪が金髪で目がブルー、つけまつ毛に丸顔。本当に似ている。私にはもう映画どころではなかった。
魔法で氷の舞台を作り、綺麗なドレスで歌いながら舞っている姿は、新作を下ろしたばかりのまさに踊り子そのものだ。

♪ありのままの姿見せるのよ ありのままの自分になるの
 ありのままで空へ風に乗って ありのままで飛び出してみるの
 花咲く氷の結晶のように 輝いていたい 光、浴びながらあるきだそう 

そう体全部を使い、ベッドショーで表現しているのだ。

♪でも愛さえあれば 最高の道選べる
誰もが完璧じゃない それでいいのさ!



本編終了後、僅かずつ灯していく場内に、何か満たされたような感慨に私は耽る。

ストリップの最高ステージの、踊り子がラストを締めくくり暗転からのゆっくりと明るくなっていく、あの時感覚と似ているのだ。

ストーリーは最後にどんでん返しがあり、私が今後アニメに嵌ることはなかろうが、これは観られる。