ブログからツイッターへと情報発信が変わり、フォローさえしておけば、よりタイムリーに情報が得やすくなった。私はどちらかと言うと長いブログの方が好きなのだが、ツイートの方が容易でやりやすく、踊り子の負担は少ないから自然とそう変わりつつある。

昨年9月にツイッターで発表した木城レナさんの休業宣言。


――大切なお知らせこの度木城レナは、3月末をもって休業します。もう帰ってこれない覚悟です。 やはり父の事があり、ストリップは大好きなのですが、いろいろ悩む事もあり、側にいたいのが一つです。私の出身が北海道なので。。上手く言葉には出来ませんが、残り半年精一杯頑張ります。――


休業とは、「戻ってくる前提」でしばらく休むことだと考えられている。しかし実情はというと、「戻って来た場合に今まで通りのパフォーマンスを出来るのか」というのと、「ストリップはそう甘い世界ではない」ものと、木城さん自身もわかっているかもしれない。父の側にいてやりたいという気持ちもよくわかる。鮎原かおりさんも同じ理由で、休業ではなく引退された。


休業週のラストステージの東洋ショーでは、中日替えで8個出し。
まるで引退するかのような、演目の出し方である。


どの演目も等しく同じぐらい好きだという客を、私はどうも信用出来ない。
そういう人は、「いればいい。動いていなくても良い」とさえ、言いそうな気がする。
それぞれにこめられた思い入れのある演目というのは、誰しもがある。
「この踊り子の、こういうステージが観たい」というものは、普通持っているものだ。


どちらかと言うと、非AVの彼女はトップや2番手で出ることが多く、東洋のつまんないイベントで、大半の客はロビーへ集められ、そしてその皺寄せから場内の閑散とした中、トップのレナレナのステージがよくスタートしたものであった(笑)。私はこのつまらぬイベントなど出るはずも無く、数人で観るその演目を、東洋の広い舞台でのステージに、ある意味独占出来るような気がして悦に浸れたものであった。

多くの人から「東洋はステージ重視だ」と嫌と言うほど聞かされていたが、このイベントこそがステージ軽視のように思え、あとからゾロゾロと大挙をなして入場してくるのも、雑音がし、あまり良い気がしなかったが、それは仕方のないことであった。


デビュー当初は、AV嬢と較べると名が通っていないのか、お世辞にも人気があるとは言えなかった。あの頃も今と変わる事無くオープンショーで楽しげに無邪気に走り回っていたのを覚えている。いつしか、ステージで魅せる輝きを放たれ出すと、ポラ列が伸びていったのは、誰もが認めるところであろう。私は「バーレスク」を出した頃から、色気が増し、女性らしい艶が出て来たように思えた。演目の構成も見事で、映画で観たショーダンサーのようにも思えたものだ。


木城さんとは1年半ぶり。東洋ショーには1年ぶりに、彼女の休業前ラストステージを観るために行った。東洋の広い舞台で走り回る姿を微笑ましく観るために―。

階段を上がると、綺麗になったロビーには人だかりだった。やはり日曜日の東洋の入りは凄まじい。受付で男の従業員に、競馬の予想をするよう紙を渡されたが、ほとんどやったことのない私は、丸がいっぱい付いた馬のナンバーを書いたが、結果は知らない。というよりむしろ、そんなものはどうでも良く、早く場内に入りたかった。


この日、ツイート通りの4ステージともそれぞれ違った4演目。「レナ天」と「リング」は以前観たものですぐにわかったが、後の2演目は初めて観る出し物であった。「バーレスク」は残念ながら観られなかったが、これはもうタイミングが合わなかったから、仕方あるまい。初見の2演目は私が劇場に行かなかったおそらく直近の出し物にちがいない。新作を一気に2つ観られたようで、得したような心地良さを感じた。

ベッドショーで何度も目が合う。会話などいらない。否、これが踊り子と客との会話、心のやりとりなのかもしれない。好きになる踊り子というものは、そういうものだ。

最後のオープンショーで「クライマックスジャンプ」と叫んだところで、私は笑顔でお別れとなった。


誰かを好きになるのに Try again 薄っぺらな躊躇いなどいらない
愛という愛を全部見せて 君に伝えたいよ



20153結 東洋ショー

(香盤)

1. 小宮山せりな (浅草)

2. 伊吹千夏 (東洋)

3. 荒木まい (東洋)

4. 木城レナ (東洋)

5. 吉田花 (東洋)


8演目:木城レナ (私は4演目確認)

2演目:小宮山せりな/伊吹千夏/吉田花

1演目:荒木まい


楽日は木城レナさんと吉田花さんが変わり、木城レナさんがトリになったようです。


観劇日:3/29(日) (14:3022:30