現代ストリップを悪くしたのか、救ったのかわからないポラロイド撮影。
かまって欲しい客、ポラマニアなどには必要で、ステージのみを観たい客にはどうも疎ましく、時間だけが間延びし、されども劇場経営には入場料収入以外にも必要とされ、どちらが良いとは一概には言えない。流れ作業的東洋方式がベターと思えど、どう考えてもあれは無味で塩毛すら感じられず、楽しいと思ったことは一度としてない。

スト客は両者のどちらかに大別されるか、もしくは“どちらか寄り”に分かれる。私はポラの有無に関わらず、ストリップを楽しめる特異体質のようで、どちらかといえば“ステージ寄り”だと思う。
しかし、浅草ロック座だけは、ポラが無く、ステージのみでその評価が下されるから、ステージを観たい客にはもってこいとなる。

過去の浅草観劇は「篠崎ひめ」、「星川音々」を観るのが目的であり、盲目的になり全体を観ることがなかった。いやその必要性が無かった。これではいけない。遠く離れた芸事の街浅草まで赴くのには、あまりに時間的制約があり、まずもって浅草をホームの地とすることが不可能であり、近場の劇場で、ストリップを楽しむ以外私は望めない。ストリップを楽しむならば、地元ポラ館でポラそのものを楽しまないといけない必要性があるのだ。

さて今回の「Merry-Go-Land」とはどういう意味だろう。
パンフの絵を見る限り、遊園地のメリーゴーランドとは違うみたいで、開演を心待ちにした。

遠くの劇場に行く動機として、「好きな踊り子目当て」ということが、その遠征先において大きな要因となりうる。しかしながら、私の場合は、これに当てはまらないのは、少しは驚くのではないかと思う。すなわち、初見の踊り子さんは、川原美咲さん、秋月穂乃果さん、川原里奈さんと3人いる。
東条真夏さん、赤西涼さんは、東洋で一度観た限り。
そして浜野蘭さんは4年半ぶり、鈴木ミントさんは5年ぶりと、私の少ない記憶容量からは、どんなに思い返しても、メインであるトリとトリ前を固めるソロステージを全く思い返せない。

「初見の踊り子さん3人が目当てではないの?」
と思うかもしれないが、これだけの理由で遠く大阪の地から、浅草を観る目的とはなかなかなりにくいであろう。初見の踊り子さんと出会うのは、目当ての踊り子を観に行き、その時一緒に出ていた初めて観た踊り子さんのステージを観て、自身がどう感じるのかが大きなポイントになり、初見の踊り子目当てで遠征などは、まずもって考えられない。

「舞台の上で死ねるなら本望」
「親の死に目に会えない」
と芸事の世界ではよく聞く。その熱い気持ちを少しでも感じられたらと思うのには、浅草ロック座の舞台は最高だと思えたから選んだ。そして今公演を観て私は、関東に言った際は、なるべく訪れたい地となる。

ステージに出て来て、顔を観ても誰だかわからない。
貰ったパンフを目にやりながら、踊り子の名を確認しつつステージを観る。
こんな状況など久しく経験していなかった。
ラストの夜間割りの5回目のステージしか観ていないので、印象に残った景だけの感想だけになるのはご容赦下さい。



2015
6月 浅草ロック座 
(香盤)
1
.東条真夏 (ロック)
2
.川原美咲 (ロック)
3
.秋月穂乃果 (ロック)
4
.赤西涼 (浅草) 周年♪
5
.川原里奈 (ロック)
6
.浜野蘭 (川崎)
7
.鈴木ミント (ロック)
8
.フィナーレ



2
景 川原美咲 (フェアリーズフォレスト)
動物の鳴き声、小鳥のさえずりだけで、この景の音は通される。音楽が自然音のみで、美咲さんの動きも柔らかく、滑らかな印象的。途中、無音なのかと錯覚するような、自然に溶け込まれたステージに釘付けとなりました。

1
st seasonでは、関西でも馴染みのある叶咲ゆめちゃんが演じていたようで、こちらもどういうふうに演じていたのか観てみたかったですね。

4
景 赤西涼 (チャイルズハート)
シルエットに映し出されるバックダンサーは、メインダンサーを引き立たせる役割を担う。そして息のあった群舞は、よりセンターの輝きを増すように思え、さすがだと思いました。

7
景 鈴木ミント (ネバーランド)
息のピッタリ合ったダンサーを引き連れ、力強いダンスは見事。圧倒的差異で、メインを務める。
可愛いし、踊りは上手いし文句ないですね。ここまで踊れるとは正直思っていなかったです。これぞ浅草ロック座、圧巻のトリの存在感を魅せつけてくれました。
そこからメンバー紹介へと続くフィナーレは、軽いものでは無く、作りこまれており終演後の余韻が長く続きました。

終了は定刻の2240分。入場前から、ツイッターのタイムラインを睨めっこし、押している情報が無いかと開演前から探していた。休日の渋谷が押しまくって、3回回しなら3回目限定のチームショーが観られるかもと、もしかしたらと思っていたからですが、それは叶わないようでしたね。電車1本とはいえ、慣れぬ土地ゆえ、浅草からは30分以上はかかると予想できた。13劇場回るという、離れ業というより、落ち着きの無い観劇を一度ぐらいはやってみたかったのですけどね(笑)。



観劇日:6/7(日)