お千代さんの手拭 | 手拭最前線

お千代さんの手拭

 お千代さんって、今NHKで人気の「山内一豊の妻」のお千代さん。

ちなみにこの人が「日本人の妻の鏡」という「常識」を知っているのは、どうやら昭和20年代までのようだ。(私の知る範囲の聞き取りでは・・)

 江戸東京博物館の「山内一豊の妻展」も見に行ったが盛況だった。


 さて先々週の同ドラマでお千代さんが、「旦那さま」である山内一豊に「手拭」をプレゼントする。

「さびしいとき、危ないときこの腕に巻いた手拭を私だと思って元気になってください」

相当な自信だ。(^_^;)


 夫婦で同じ布を手首に巻いて、無事を祈るのですが、この布どう見ても「絹の無地布」さらに千代さん得意の「袷せ仕立て」それも3色くらいの色違いの布を、あわせているのです。


 戦国時代には、まだわが国では、木綿の国産化には成功していないから、「手拭」と称される生地は麻などであった筈だ。もっとも千代さんは、いろいろな着物(絹)の端切れを切り貼りして着物を仕立てるのが得意だったらしいから、絹の袷せの布を「手拭」としてプレゼントしたことも不思議でないと言えば不思議でないが、ただひとつ引っかかるのが、果たして「絹のまき布」に対して果たして「手拭」という言葉を当時使っていたかどうかが大きな疑問なのです。


 ま、ここらへんは三谷幸喜さんだから「マ、イイカ」の世界ですけどね。(~o~)


次回も楽しみな「功名が辻」でありました。


I.T