昨日、市立船橋高校に行ってきました。
陸上部駅伝選手たちのトレーニング取材です。
高橋尚子選手のオリンピック優勝で、今や有名人となった小出先生も、かつてここの監督でした。
これまで18回おこなわれている高校女子駅伝ですが、船橋高校は千葉県で16回の優勝を果たしています。全国優勝2回、準優勝2回、3位3回と傑出した成績です。
そんな伝統ある陸上部長距離部門を取材しました。
さぞ素晴らしい施設だろうと想像して行ってみると、驚いたことに学校にはトラックがありません。
4キロ離れた市の陸上施設まで毎日ランニングし、そこでトレーニングしていたのです。
強豪校にしては珍しく、陸上部の寮もありません。全員が通いで、まさにふつうの市立高校なのです。
船橋高校駅伝部は、環境に負けず、素晴らしい成果を収めている高校でした。
クラブの雰囲気はとてもフレンドリーで、自主性に満ちたもの。
走り方も個性的な選手が多く、強豪校にありがちな型にはまった雰囲気はまったくありません。
男子も女子も、素晴らしい笑顔が印象的でした。そして男子には、ちょっと目立ちたがり屋が多いかも…?
トレーニング量も、けっして多くありません。少なめ、という印象です。
他の強豪校との違いは、コアトレーニングや、基本的な筋力トレーニングに力を入れていることでしょうか。
監督やコーチへインタビューすると、こんな言葉が続きました。
「練習したくなかったら、しなくていいんですよ」
「何のために走っているのか。それを考えて欲しいのです」
「練習は辛い時もあるけれど、辛さに耐えたり、続けているのは、なぜか? それを考えて欲しいのです」
「選手たちには『走ること』を好きでいる努力をして欲しい」
そして、総監督から、こんなずしっと響く言葉をお聞きしました。
「人生のなかで、『ああ、陸上をやっていてよかった…』、そう心から思えるような取り組み方をして欲しい」
近頃、男子は少し低迷している船橋高校ですが、「きっとこれからも素晴らしい選手が育つに違いない」と感じられる取材になりました。
詳しい内容は本になったとき、ぜひお読みください。