今年の国体で、競泳の「30才代」という区分が終わりました。
これからはもっと若い人たちの国体になってしまいます。
わたしも30代で、国体に出場した経験があります。
ほんとうは3回出場できたはずなのですが、当時毎年のようにやっていたニュージーランドのスキー撮影と重なり、結局一回(福岡)しか出場できませんでした。
当時は30才代だけでなく、40才代というクラスや、50才以上というクラスもあったような気がします。
「ようし、40代では優勝をねらおう!」などと考えた記憶が…。
30代の対国体の練習で出した記録が、50m自由形の人生ベストになっています。短水路で 26.6 でした。国体本番でのタイムはよく覚えていませんが、27秒前半で、27.2台だったように記憶しています。これが長水路の生涯ベストです。
今年は何とかそれを上回りたいのですが、どうなることでしょう。大会は今年中にあと3回出場します。長水路が1回、短水路が2回です。
わたしは時々、こう思います。
ほんとうに国民のことを考えるなら、「年がいってからも出場できる格式ある大会を作るべきだ」と…。
スポーツは若い人のものと考えるのではなく、生涯スポーツという考え方を普及していくことが、国民全体の健康増進に役立ち、ひいては医療費の問題にもつながっていくのではないか、とも考えています。
一時期、老人のウェイトトレーニングが脚光をあびましたが、ニュースで取り上げられる姿を見て、一過性の企画で、地に足のついていないような不安を感じました。
30才代競泳こそ、生涯スポーツの基点となり得るものだったのではないでしょうか?
そんな30才代競泳が、今年で終わりました。
高橋大和さんが、ホームぺージにその模様を書かれています。
http://www.page.sannet.ne.jp/yamato99/new_nikki/nikki_frm.html
(上記アドレス、10月2日の記事)
大和さんは「一生に一度の格別の味のレースだった」と表現されています。
また、「こんなレースは、オリンピックでも味わえない!」とも書かれています。
決勝のメドレーリレーに出場した32人全員が、スタート台の上で手をつなぎ、その手を掲げたのだそうです。
その風景は、大和さんでも、一度も見た事のない風景だったそうです。
視界に、両スタンドにいる観客がVの字型にそそり立ち、拍手の波で、ワッっと盛り上がっている風景が飛び込んできたといいます。
「一生忘れられない!」
素直に、そう感じたそうです。
詳しくは大和さんのホームぺージにゆずるとして、こうしたスポーツの感動には、深く大きな価値があるのではないでしょうか?
わたし自身、もっともっとそんな場面に接したいものです。
自分が企画したり、参加したりするイベントにも、こうした感動や意味を求めたいです。
人生は単純でなく、曲がりくねり、時には戻ったり、つまずいたりしながら進んでいきます。しかし、ところどころでこうした意味の発見や感動があれば、けっこう生きていけるのでは…とも感じています。
今年の国体に参加されたすべての30代スイマーのみなさま、ほんとうにお疲れさまでした。
その会場にみなぎっていた空気、そこにみられ、感じられたスポーツの素晴らしさ。
それらを、これからどうかみなさん、一人ひとりが伝道師となり、まわりに伝えていってください。それこそ、スポーツをやり続けるほんとうの意味だと信じられますから…。
わたしも微力ですが、そんな活動を続けたいと願っています。