こんにちは、前川です。
今日の記事は、ちょっと腹立たしく思う方もいらっしゃるかもしれません。
斎藤 貴男氏の機会不平等 (文春文庫)という本の中に、『ゆとり教育』を推進した三浦朱門・前教育課程審議会会長のこんな発言があります。
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学力低下は予測し得る不安と言うか、覚悟しながら教課審をやっとりました。
いや、逆に平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうにもならんということです。
つまり、できん者はできんままで結構。
戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。
百人に一人でもいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。
限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです。
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これを読む限り、皮肉にも『ゆとり教育』は成功したのではないでしょうか。
三浦朱門氏は東大卒、ふとドラゴン桜の第1巻を思い出しました。
『社会のルールってやつはすべて頭のいいやつが作っている!そのルールは頭のいいやつに都合のいいように作られてるんだ!』
ただ、この番組の東大に対する捉え方や、勉強する理由については、?マークのつくところです。
ともあれ、学習塾の現場にいても、学力の二極化はひしひしと感じることは、事実です。
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