下顎総義歯と下唇痺れ | コンフォート入れ歯で患者さんのQOLを向上させたい。

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陽光歯科クリニック院長のコンフォート入れ歯症例紹介です。

症例 2 下顎総義歯と下唇痺れ


患者名E・Sさん上顎はご自分の歯牙、下顎は無歯顎。下唇の咬合時痺れを主訴にご来院。


下顎総義歯を外してみて、えっ・・・オトガイ孔付近の顎提(歯ぐきの土手)がない!

前歯部付近と臼後三角のあたりにはかろうじて低めの膨らみ(歯ぐきの土手)があるものの、第1小臼歯から第1大臼歯(があったと思われる)付近にかけては見事にフラット。

了解を得てパントモ(レントゲン写真)を撮影させて頂き確認するとオトガイ孔付近の歯槽骨の厚みがほとんどなくものすごく下顎管(下顎骨の中に通っている太い神経)と歯槽頂とが近接している。


今お使いの入れ歯は安定が悪く咬むと痛いので市販の安定剤を使用しているとのこと。

早速、義歯の内面のあたりを確認すると割と均等に圧がかかっている、ただ義歯床が小さく周囲組織によるサポートがないため吸着はまったくなくただ歯肉にのっかっているだけの状態。

とりあえず粘膜調整剤(入れ歯内面にひく軟らかい材料)を貼り経過観察する。翌日、吸着具合と痛み、痺れがとれたか確認すると吸着は今一つだが痛みと痺れがなくなり久しぶりに美味しく食事が出来たとのこと。


入れ歯の内面に軟らかいシリコーンを貼ったコンフォート入れ歯をお勧めすると二つ返事でご快諾いただいた。

通法に従い周囲組織のサポートのある義歯を作成。義歯床(ピンクの部分)がひと回り大きくなったが機能印象(入れ歯の内面に歯ぐきの形態をとる作業)をして1週間経過観察すると義歯の大きさは、ほぼ慣れて、吸着力がでて外れないし、痛み・、痺れはなく快適に食事がとれたとのこと。

お預かりしてコンフォート入れ歯を作成。


何年ぶりかで外れず、痛み・痺れが無く、かみごたえのあるものが食べられました。と嬉しいご報告をいただきました。


勉強させて頂き、ありがとうございました。