「忍びの国」その2 | ゆうちゃんママのひとりごと

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嵐とタダシンヤさんを応援しています♪

大野さんについてはまた今度書こうなんて書いてからどんだけ間があいてしまったのだろう。

 

「忍びの国」はね、3回観に行きました。

ホントはもっといきたかったけど、なかなかねー。

応援上映に行ってきたんだけど、なんだろうなあ。

真剣に観ちゃうとですね、掛け声が煩わしくってダメでしたな。

 

「忍びの国」のレビューとかもいっぱいみたのよ。

知り合いの人は「原作はよかったのに、映画はいけてなかった。」っていうし。


この映画、特に忍者の描き方がコメディ要素が強いので、賛否両論あるのだと思います。
「原作はよかったのに。」とか「ふざけすぎ」とかね。

でも、私は映像で見れてよかったと思います。
なんていうか、無門以外の人物にもちゃんと注目することができたっていうのかな。
時代背景にしたって、織田勢の人々にしたってなんとなく読み飛ばしていたところがあるのだけど、織田信雄や大膳、北畠具教、その他の人たちにもちゃんと注目できたのがよかった。

それにね、今までなんとなくかっこいいフィルターかけてみていた忍びの者って、実際はあんな感じだったんだろうなあって思って。アホで自分勝手で、戦いを遊びみたいに思ってて。でも、人の心を「知らない」って、きっとあんな感じなんだよ。吹き矢の人が、織田の役人がちょっと文句言おうもんなら、ぷっと吹き殺しちゃうところとかさ。次郎兵衛のあほっぷりもまさにそんな感じだよね。あー、なるほどなーって思ったの。

まあさ、昼間の合戦に黒い恰好じゃ逆に目立つべ?とか、水も張ってないあんな浅くてちっちゃいお堀をあんな無防備な綱で渡ったら、殺してくれっていってるようなもんじゃね?とか、細かく言い出したらいろいろ突っ込みどころはあるけども、そんなことはさておき、いろいろと考えさせられた。

信雄の寝所に忍び込んだ無門に術をかけられた信雄。
信雄は術を自分で解いたわけだけど、「織田の子倅」って言う呼び方が彼にとってどれだけ屈辱的なのかがよくわかる。合戦場でもその呼び方に過剰反応して見つかっちゃったもんね。

信雄のところから脱出した無門が迷い込んだ牢屋のシーン。
無門に思いを託した後自害した姫様にびっくりしている無門に平兵衛が姫様の命をかけた願いだったことを教えたときの、「わかってたまるか!」って吐き捨てた無門。

お国に会った時から、無門はもう虎狼の輩なんかではなかったんだろうなと私は勝手に解釈してます。生き抜くために捨ててしまった人間の心だったはずだったんだけど、少しずつ取り戻していってたんじゃないのかな。

でも、そんな心持ったらならないんだよね。そんな心持ったら、生き抜いていくことなんてできない。
だから「わかってたまるか!」なんなんだろうなと思って。

平兵衛との一騎打ちのシーン。
痺れたなぁ。
むき出しの敵意と悲しみで全力でぶつかってくる平兵衛。
そりゃかたき討ちなんだけどさ、なんというか途中から戦うことの喜びみたいなもんも感じちゃってないかなあ、お互いに。お互いに今までで一番手ごたえのある同士だったんでしょ。途中から平兵衛の持つ人間の心に自分も気づいたってのもあるけれど、やっぱり好敵手に出会えた喜びっていうのかな。鍛錬を積んできたものにしかわからないそういうつながりってのもあったと思うんだよな。

平兵衛を倒した後の無門の「かわいそうなやつだ。」は多分自分にも向けられていると思う。だって、自分の悲しさにも気づいてしまったから。

戻ってきた無門に駆け寄るお国へちょっと目を向けただけで、まっすぐに本陣へ向かう無門の誰も寄せ付けないオーラのかっこいいこと。本当はあんな人だったんだね、たまんないや。

十二評定の面々に担架きるところの目の光のすさまじさもさることながら、お国に毒矢が放たれる瞬間の絶叫には、胸が引き裂かれる思いだったな。あんな声、きっと今まで一度も出したことないだろうに。

無門はさ、確かに幼少期にさらわれてきて忍びの者として育てられたんだろうけれど、さらわれてくる前、たとえ短い期間であったとしても、きっと愛されて育ったんだろうと思うのね。つらくて長い修行の間に、感じる心、人間としての心を忘れてしまったというか殺してしまったのだろうけれど、お国と出会ってからそれがうまくできなくなってきてたんだと思う。

そして、平兵衛との一件があって。

最後、忍びの国は消滅したんじゃない、虎狼の輩はあちこちに広がっていって生き続けている。そして現代にも虎狼の輩はあちこちに存在していて・・・・的な現代への半ば警告ともとれるような締めくくりでもあったけれど。

無門のように人と交わることで人の心を誰かを愛する心を取り戻した忍びの者だってたくさんいたんじゃないかなと思うし、そうあってほしいなと思う。

だからエンディングで、一度振りほどいた無門の手を、ネズミがもう一度自分から握りに行くシーン。
あそこが大好きだ。
大丈夫、監督も私と同じように思ってるって思えた一番好きなシーン。

大野さんはさ、役に対して変な思い入れとか余計な知識とかなく演じる人だから。
観ているこちらに想像の余地を与えてくれるのがよい。本人はちゃんと考えているんだと思うんだけど、後から役に対しての思い入れをくどくどしゃべるタイプじゃないし。

今回の無門に関しては、目の奥の光の変化がねーよかったね。
細かいところ全部含めてホントよかった。

大満足です!


DVDももちろん買うにきまってるさ。
てか、困ったなー、きっと大野さんの新たなファンが生まれちゃってると思うぜー。
今年も無事にコンサートいけるんだろうか。
頼むよー、神様!