BL妄想です。
ご注意下さーい。

n side



















後輩が頑張ってる映画だから
とにかく、後輩の邪魔にならないように
全力でふざけて、本気で演じたやつね。



ちょっと、ホの字の役は、
なんかワタシはちょっと気恥ずかしいから
出来るかどうか不安だったけど



大野さんの事を想像しながら役付りしたから、結構難なく入り込めた気がする。


目の前にいる女優さんと、
大野さんの顔を照らし合わせて


大野さんと、ワタシとの関係に絡めて
本気で演じきりましたよ。




それで、それと、
この、大野さん殺しのハニカミ笑顔が
何の関係があるってのよ。









「お前のそれ。オイラの前でだけじゃなかったのかよ。」



ふくれっ面の大野さんが、
もっと口を尖らして言うのが可愛くて、


この可愛い男と、歌って踊ってる時の
凛としたあの男は、同じ男なのかと目を疑うほどだ。ふふ。





「ん。なに、笑ってんだよ。」




ワタシの表情の変化を見逃さないアナタも
やっぱり愛しい。




「いや、何でもないですよ。
  それにしても、よく分かりましたね。
  同じハニカミ笑顔だって。」


「んなの、当たり前ぇだろ?」



と、言いながら私の腕を引っぱり、
こっちに来い。と促す大野さんの手が
もうすでに、熱い。


ワタシは、手に持ってたビールをテーブルに置くと、そのまま、大野さんの膝の上に跨った。



もう、この距離だけで胸がきゅっと
高鳴るのがわかる。


この距離でこの人を見ることが出来るのは
ワタシしかいないことが、何よりも嬉しい。



ワタシは、手の平を大野さんの頬に当てると、むにっと頬の肉を集めて



大野さんの尖った唇を
親指の 腹でゆっくりとなぞっていく…。


尖ってた 唇から、
だんだんと力 が抜けていき…



このまま。ココに……。