BL妄想です。
ご注意下さーい。

n side
















「テレビで見てて、血が登った。」


ポツリと呟く大野さんの声に
ワタシの指が止まる。


まだ、放映前だから、
きっとCMの事を言ってんだろう。








「あんな顔、全国に広めんなよ。
  オイラのなのに。」



そう言って大野さんは、
ワタシの首に手をやり、引き寄せると


首を傾けてのぞき込みながら、
視線をワタシの唇に落とした。



大野さんの綺麗な黒髪が揺れて


少し動けば、互いの 唇が触れそうで
触れない距離。




早く、大野さんの 熱を感じたいのに
そう思った時、







「妬けんだよ。

   ニノは、オイラのモンだろ。」



唇の先だけが、吐息混じりの言葉とともに
かすかに触れ、る。


それだけでワタシの身体には
ピリッと電気が走る。



ワタシがあんな表情ができるのは、
アナタの前だけなのに、



それで今日一日不機嫌だったんですね。




「自分に妬かないで下さいよ。
   相手役をアナタだと思って、演じてたん  ですから。」





一瞬、大野さんと目が合ったが、

ワタシの視界は





すぐに何も見えなくなった……。