最近『下書き』から発掘されたお話です。

⬇第1話。

よろしかったらどうぞ🐤


第1話 






M side








「ゴホッゴホッ あのさっ、おれっ 体かてーから」
「ごめん。ほんと、ごめん。」



翔くんの体を横向きにして背中をさする。
咳き込む翔くんに謝り倒して、翔くんが落ち着くのを待った。



次第に呼吸が落ち着いていく翔くん。
一際大きく『ふぅ』と息を吐くと、くつくつと体が揺れだした。





「翔くん?」
「ふふっ  俺ら何やってんだろうな。」
「…うん。」
「来いよ、潤。」



翔くんがオレの腕を掴んで、翔くんの隣に寝転がるように誘導する。



「しらけただろ?…ゴメンな。」
「ううん。そんな事ないよ。」
「そっか。。。」



そう言った翔くんは、オレの唇に指先を当てた。くにくにと触ったり引っ張ったりして、1人で遊んでる。


そのうち、人差し指をオレの口内にゆっくりと入れたり出したりしてて。だからオレも時折口元を窄めた。


翔くんの人差し指を舌先で舐めたり柔らかく噛んだりすると、くちゅりと鳴り響く水音が、オレ達の耳までも溶かしていく。



たったこれだけの事なのに
もう、オレの鼓動は早鐘を打ち出してて


翔くんの人差し指はほぼオレの唾液でビシャビシャに濡れていた。


それを見てる翔くんの呼吸が少しだけ速くなり
オレ達はまた、お互いの視線を絡ませてから
ゆっくりと唇を合わせた。






…ゆっくり






ただゆっくりと翔くんの下唇に吸い付き
舌で転がす。



少し離れてはまたゆっくりと唇を重ねて
舌先を絡め合った。





どちらからともなく、体を引き寄せ合い
翔くんの背中を手のひらで撫で上げると
自然と、お互いの腰が揺れていた。





「じゅ、ん…」
「うん。…気持ちいいね。。」






キスを続けたまま
翔くんの腰に手をやって
横向きに抱き合っているその体を押し倒す。


翔くんがオレの下にいて、それでも翔くんは恥ずかしがらずにオレの背中に腕を回してくれた。開かれた体の距離を縮め、オレから翔くんを抱き締める。



翔くんの、熱に浮かされた瞳は色気を放ってて
オレは、いつまでもこの表情を見ていたかった。



でも翔くんが




「見すぎ。」



なんて恥ずかしそうに微笑むから
また、すぐに始また。キスを。
止められないほどに翔くんを求めて。
翔くんもオレを求めてくれた。



抱き締めあって腰をゆらゆらと揺らせば
オレ達の熱は互いに擦りあって硬度が増してぶつかり合い、翔くんがそれを手の内に寄せ合った。


と同時にオレが体を引き上げて
翔くんの腰に手を添えた。

翔くんに自分の腰を打ち付けると、2人の先走りでぐちゅぐちゅとした粘着質な音が鳴り響く。



「ん、んっ、んっ、」





わけがわかんねーほど気持ち良くて
オレの下で奥歯をかみ締めて声を我慢する翔くんを見て、また興奮した。


翔くんがオレ達2人のものを両手で包み込む。
その中を何度も何度も打ち付け
擦れ合わせ


翔くんを揺らして、揺らして、
オレ達のコレが擬似であることを忘れるほど
翔くんの中にオレ自身が入ってるみたいに気持ち良くて



倒れ込んでは翔くんを抱き締めながら
また、揺らした。




















潤くん、言葉も出てこない程の熱中ぶり。