この前に UB 4と5 が上がってます。




Nサイド









J寄りとかY寄りとか

オレ達には全く関係ない事だと思ってた。

そんなのは上の人の事情。


でも、この業界では付き物で。オレ達は若い頃から色んな声や目線に翻弄されてきていた。



ただ、ここ最近はそんなことも無くなってたのに

オレらが個人活動になった途端、その態度を変えた人達がいたことは事実で。







ふと目に入ったのは

机の上にグチャっと畳まれた新聞紙。



「クスクス。翔ちゃん、畳み方汚ねぇからなぁ。」



今も変わらず難しい顔をして新聞を読む翔ちゃんの姿を思い浮かべると、なんだかとても嬉しくなった。






いつも見ていたお互いの日常は

今はもう、想像の世界だけに留まっている。


でもそこには暖かさしかなくて

またいつかその日常が戻ることを胸に閉まってから、翔ちゃんの楽屋を出た。







「ニノ…?」

「あ、おはようございます」






声を掛けられた先に目をやると

以前から知ってるプロデューサーだった。


知ってるとは言え

この人と喋るのは少し気が引ける。






「ん、おはよう。最近どう?」

「え。質問が抽象的すぎ。腕落ちたんじゃない?」

「なんだよヒデーな(笑)」

「クスクス。」




て、笑ってたスタッフさんの目が

少しだけ曇った。


オレが出てきた楽屋を親指でさしながら





「あのさ、ニノって翔くんと付き合ってるの?」

「…は?」




なんの話。



いや、…え?







今のご時世、そういう関係ってのは珍しくないけど、どっから湧いて出てきたんだよ、その話は。




「ちょ、いきなりなんの話しよー(笑)」

「だよな。そんな訳ないよな?」

「でしょーよ、そんな事ないに決まってるじゃない。」




そう答えてるオレを、それでも見逃さないように真剣に見つめてくるこの人は、昔オレに手を出そうとした過去がある。その場にちょうど居合わせてくれたのが翔ちゃんで、あの時偶然にも翔ちゃんがそこを通ってくれなかったらと思うと、ほんと背筋が凍る。





「じゃあ、本当は相葉くんなんだ?」

「へ?」



今度は違う意味で

背筋が凍った。










そんな可愛い顔をしてるから襲われるんだぞっ
(いいぞもっとやれ)