Nサイド









幸せそうな勘違いをする相葉さんは

オレの腰を労りながら肩を抱いて

ソファまで連れていってくれた。



『もうちょっと待ってて』



なんてバチくそ下手クソなウィンクを残して

またキッチンへと去って行く。








たまに不思議に思うことがある。

この人はどうしてここまで優しいのか。


本来なら結婚してお嫁さんにでもしてもらうべき事を、この人は惜しげも無くオレにしてくれる。



あれ?



て事は

オレはまーくんのお嫁さん……てこと?


……でも。





「ねぇ。まーくんは今、…幸せ?」

「えーっ なに急に〜…?」




電子レンジの前、タイマーをセットしながら振り向いた相葉さんは、黒目を少し細めて微笑んでいた。





「それを言うならカズはどうなんだよっ」

「オレ?オレはいいよ。今はまーくんに聞いてんの。」

「んーそうだなぁ。そんなん、何を持って幸せを感じるかってことでしょー?」





どんどん声が大きくなり、目の奥がワクワクしてて、一人で考えを巡らせては興奮しだして

1歩ずつ前に出て来てる。




なんか…

すげー楽しそうだな。





「あ、ごめん。やっぱいいや、今の質問無しな。」

「は?なんだよ。俺、全然答えるよ?」

「あーもういいです。なんかよくわかったから。」

「えーーーっ なんだよ、まだ何にも言ってないだろーっ!」





チン!





『出来た!出来た出来た!』と

さらにテンションを上げた相葉さんは

電子レンジから美味しそうな匂いを放つ生姜焼きに手を伸ばし、あちち!と指先を耳にあてがった。












もうなんだろぅ
見てる方が幸せになってくる✩.*˚









てことで

続きはお昼の12時に✨