N  side








「はい!出来たよー!」



相葉さんが元気よく持ってきたのは
翔さんの力作、相葉さん特性 ニノちゃん大好き生姜焼き。



翔さんは…
相葉さんの後ろから、
ハイボールの一式を準備して
手に持っていた。


そしてなんか
少しドヤってる…w


やりきったんだよね。
本人の中では、すんごい。







夢の中の『オレ』
すんげー愛されてんじゃん
夢の中の翔さんにさ。

なんか、もどかしい。


相葉さんもきっと、こんな感じでオレらの事を見てんだろうね。焦れったいというか、どーにかしてあげたいと言うか。



ソファの上であぐらをかいてた『オレ』は、1度オレをソファに下ろすと、自分もラグの上に座った。

その対面に相葉さんと、…翔さん。


やっぱ不思議。

オレ達はラグで座る時
必ず隣り同士に座るから。



「きゅーん」
「ニ、……ニノ、申し訳ないけど、うちのわんこを下におろしてやって貰える?」
「あー、すいません。そっか、ご主人様の隣りに行きたいよね?」



『オレ』はにこやかにオレを見つめてから、頭を一度撫でてくれる。案外良い奴かも知れない。や、『オレ』は絶対に良い奴だとは思う。だって、そもそもオレなんだし。


すたたっと翔さんの元へ行き、
翔さんのスウェットの先を咥えて
うんしょと引っ張る。


ね、こっち。

こっちにおいでって。




「ちょ、に、…わんこっ 」
「クスクス。 翔さんの服、破けちゃいそうですよ。」




デスクの下から覗いているであろう『オレ』と、目が合う。んで、肝心の翔さんは全然気づかない。


「わんこ?穴があいちゃうから〜。」


翔さんの席はここじゃない。
あっちに行こう?
オレの隣りに座ろう?



2人を交互に見て
ふと、相葉さんに目線を送る。


ね、相葉さんならオレと同じ気持ちじゃん。2人をさ、こう、さ、くっつけてさ、


気づいてよ
相葉さんっ




「あのさ、この子、翔ちゃんを呼んでんじゃない?」
「呼ぶ?」
「ニノちゃんの隣りに座れって。」



グッジョブ✧
相葉さん、ほんとナイスだよ。
それ、その通りだからっ



「きゅーん」


やべっ
つい、口を離しちゃった。


その途端、翔さんに
一気にひょいと持ち上げられた。
その大好きな胸に抱き込まれて
また、頭を撫でられる。



「お前 今日は色々やるなぁ。」
「きゅーん」
「ね、翔ちゃん、ニノちゃんの隣りで食べれば?」
「ふふっ 相葉くんの犬語を読む力すごいね。」



や、笑い事じゃないのよ。
その通りなんだから、早く動いてよ。



「ニノ、ごめん。冷めないうちに…食べてみて。」
「あ、うん。いただきます。」



だからーーーっ
そうじゃなくて、
隣りに行けって言ってんのに。



「きゅーっ」
「ふっ 鳴き方が変わったw」
「なんかほら、翔ちゃんに訴えてるじゃんって。」



だって、わふっはしつけられちゃうから。
怒られんの、オレ嫌だし。


「ん、美味しい。」
「マジ?」
「うん。」
「翔ちゃんやったじゃん!ニノちゃんが好きだって!」
「好きとは言ってないw」




耳真っ赤。


『オレ』の耳、赤くなってるからー!
翔さん気づいてー!!




「相葉くんは?どう?食べてみてよ。」
「うん、美味しーよっ」



じゃなくてさー、なんでそこで相葉さん?
どうしてだよ。もうさ、相葉さんからの取っておきのパス、『ニノちゃんの好き』をスルーしちゃってるんじゃーん 泣




……不甲斐ないよ
翔さん、オレは不甲斐ない。



「おっ マジでうめーじゃん。」
「でしょ?でしょ? ほら、ニノちゃんももっと言いなよ『美味しい』とか『僕の為にもっと作って❤』とかっ!」
「うるさいのよ。食事は静かに食べましょう。」



あーー……泣

言うね。
オレならそう言う。



……でもさ、せっかくの相葉さんの頑張りなのに2人ともそんな感じで潰しちゃうなんて、なんかホントもったいない。











相葉くん、いつもありがとー!







今日の写真、これと迷いました( *´艸`)くふふっ
胸筋すごいやん?それって素敵やん?(紳助)


次は
ウキウキウォッチの12時。