サピックス 志望校調査と土特のコース名 | 2022中学受験(息子)と2027中学受験(姪) -A stitch in time saves nine-

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2022中学受験を終了した男子を持つ父のブログ
淡々と息子の学習(主にテスト)の記録をつけていたブログです。
息子は開成・筑駒をはじめ受験校全てに合格しました。
現在は2027年組の姪っこの中学受験アドバイザーです。

サピックスで志望校調査票をもらってきた。
 
この志望校調査はあまり大きな意味合いはなく、来年度の土特のコース名をつける際の参考にするということのようだ。例えば「筑駒
・開成」とか「麻布・駒東」などと、成績順にコース名をつけていくということである。
 
受験生のモチベーションアップという意味では、具体的な学校名をコース名につけるというのは意味があると思う。6年生になって、いよいよ本番、という気持ちにもなるだろう。
 
しかしこのコース名、弊害(というほどのものかわからないが)もある。例えばある校舎で最上位から以下のようなコース名だったとする。
 
①「筑駒・開成」
②「開成・麻布」
③「麻布・駒東」
 
特に強いこだわりがなければ、「筑駒・開成」クラスに在籍している子は、麻布受験を避けることになるのではないだろうか。また「開成・麻布」クラスに在籍している子は、同様に駒東を避けるようになる気がする。
 
もちろん現在の偏差値的にはそのような序列になっているので、合格可能性を考えれば自然といえば自然なのだが、今の偏差値の序列を助長するようなことにならないだろうか。
 
サピックスが偏差値で輪切りにして、最優秀層は開成、次が麻布、そして駒東・武蔵、などと誘導しているように見えなくもない。
 
思えばかつては開成・麻布・武蔵は同等だった。ちょっと前に以下のような記事を書いている。

かつては名実ともに「御三家」だったのだが、現在は明確に序列がついてしまっている。これはいろいろな要因があるのだろうが、サピックスはこの土特のコース名にも現れているように、それを助長しているような気がしてしまう。
 
御三家が同等だった頃は、優秀層の男子は、校風をもっと重視して志望校を選択していたと思う。偏差値的にはほぼ同じだったので、偏差値だけでは選べなかったのだ。自由で都会的な麻布、運動会に象徴される男くさい開成、小規模でアカデミックな雰囲気の武蔵、みたいな感じだ。本来はそれがあるべき姿だと思う。
 
今は偏差値が60台半ば以上なら有無を言わさず開成、みたいな風潮がサピックスにはあるような気がして、最優秀層の受験生からいつのまにか選択肢を奪ってしまっているようにも思う。ただでさえ男子という生き物は「偏差値の高さ」だけで学校を選びがちだ。序列をつけられ、そして序列が上の学校に合格できるチャンスがあるなら、何も考えず上の学校を選んでしまうものである。
 
もちろん私自身、開成は素晴らしい学校だと思うし、多様な子供を受け入れる懐の深い学校だと思うのだが、それでもやはり相性というのはある。逆説的だが、成績優秀であるがゆえに、自分と合わない学校を選ばざるを得ないような事例が頻発していないかは、今のサピックスの雰囲気を見ていると少し心配になる。
 
 
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