2泊3日の韓国語サークル修学旅行を釜山にてお見送りして
姪のせんちゃんを連れてポハンへ。
地下鉄で終点のノポドンの市外バスターミナルから1時間半のバスの旅。
到着バスターミナルで待ってくれてたオトコマエ2人は
6、7年ほど前に通訳の仕事で知り合った元サッカー選手達。
その仕事を降りてから会う機会は無くなったけど
時々電話で消息を伝えあっていました。
元気?の次の「いい知らせ(=ケッコン)はないのか?」との問いに私は
微動だにせず「ナイ」の一言で
私の生活はこの5年でそれほど変わった事もないのだけれど
韓国の彼らの状況は大きく変わっていました。
日本に来日する彼らとあしかけ3年ほど仕事で会う中で
プライベートでも遊びに行ったりして、彼らの地元ポハンと言う小さな海辺の街を訪れるのは5回目。
こんなに仲良くなったのは、なんといっても選手の奥さんでかつ超難関の基準を合格したサッカーの国際審判であるスーパーウーマン、ウンジンさんと仲良しになったから。
ウンジンさんがいなければオトコばっかりの選手に会いに行く事はなかったと思います。
男性選手の試合の審判も当然のようにこなし、ふがいないと試合後に檄を飛ばすカッコいい姉御。
ご主人は年下で元国家代表選手。
ご主人にとっても男らしい姉御な奥さま。
チビな私と並んだ写真はまるで大人と子供なのに私の方がたった1歳年上なだけで
ウンジンさんは律儀に私を姉扱いしてくれるのでした。
私は仕事で関わってもサッカーに全く関心がなく、
選手、監督みんなサッカーしか興味ない人たち。
本当に彼らは朝から晩まで仕事を除いては常にサッカーについて話してる。
サッカーの話しかしてない。
そんな中に私がなんの不自然もなく混じっているのが不思議。
みんなで朝からサッカー、夜遅くまで食べて飲んで。
私も混じってワイワイやってたあの時って本当に大人の青春だったなぁ
キラキラしてたなぁって思い出すのはどうやら私だけじゃないよう。
でも、もう2度とあのメンバーが集まる事はないでしょう。
選手達の状況の変化はウンジンさん夫婦から始まりました。
娘の教育の為に家族でアメリカに旅立って行きました。
韓国では子供の教育の為の海外移住が大流行りです。
急な知らせに急遽送別にポハンに行って来ました。
それ以来、忙しいだろうと思い連絡もとりませんでした。
ホさんは私が「お兄さん」と呼ぶ親しくしている人で、この人も国家代表選手でした。
とても謙虚で優しい人です。
ヤンさんはとてもハンサムで絶対女の人にモテると思いますが要領がいいのか?男同士の付き合いもいいので男友達からの信頼も篤い人。
チームの中でいまもずっと連絡をとってるのがこの二人です。
5年ぶりに再会だけどああ、全然変わってない。
ポハンにも海の見える高台にこんなオシャレなカフェが!!
ホさんは私を気遣うばかりで自分の事はあまり話さないけど、
ヤンさんは仕事が大変だったり、夫婦関係が危機だったり、そんな時によく電話をしてくる。
今では話題がサッカーよりも子育て中心なのが感慨深い。
でも、やっぱウンジンさんがいたらなぁ。
突っ込みがいないボケばかりのお笑いグループのような。
なんだかお互い気を使っちゃうカンジ。
昔はなかったポハン製鉄poscoの夜のライトアップは遊園地みたい!
翌日、一日せんちゃんと慶州を観光してまたポハンのホテルに帰り、
トイレで用を足してると玄関チャイムがピンポン~。
せんちゃんが戸を開け、
私は手を洗って出た出会いがしらにヤンさんが
「なんで電話せえへんねーん!」とズカズカ入って来た。
やっべーーーーー!!!
韓国の地方の観光ホテル、と名のつかない「ホテル」というのはラブホも兼ねているので造りがラブホです。
私たちが泊まったホテルは日本選手が来韓したときも泊まりました。
歯ブラシ、ドライヤー、シャンプーなどちゃんと常備されていて
インターネットもできて壁には大きなテレビが。
とても快適だけどバスルームへの扉がなくてトイレはガラス張り。
ホテルの窓からベッドに座ったままでこんなに美しい海からの日の出が臨める。
1泊50000ウォン(約4000円)。
あと30秒ヤンさんが早く来てたら恐ろしい事になっていた。
そして、「いや~、トイレ行ってから電話しようと思ってたんよ~」とさりげなくバスルームの入り口に干したパンツを奥に押し込んだ。
日本ででもヤンさんが「なんでさっき電話出えへんかってん~!」という私の答えは
「私がトイレ入ってる時に電話せんといてくれる?」。
こんなだから誰が見ても男前のヤンさんとも全く色気のある付き合いが出来ない。
ベットに座り込んでポチポチ色んな話をする。
「年取ったよね」とお互いフフフと笑える、今ではそんな友達になれました。
ふいにヤンさんが携帯でウンジンさんに電話してくれました。
帰国して今はソウルに住んでいるらしい。
急な事に何を話したらいいのかしらと慌てたけれど、
「オンニ~(おねえさん)!会いたいよ!今からソウルに来てよ!!」
そう言ってくれたウンジンさんにジンと来てしまいました。
弟分だったヤンさんとも久しぶりの通話だったらしくお互いの近況を話してました。
次はウンジンさんに会いたい。
韓国語を一から勉強して20年。
韓国で韓国人の誰かとこうして友達としての年月を重ねられた事は本当に幸せな事だと思います。
そして、長く友達でいる人はなぜだか出会った時には私と全然合いそうにないタイプばっかりだったりするんです。
ヤンさんが「僕がポハンに来た20代の初めからまったく変わってない」という行きつけのお店のタコ鍋。
辛いもん好きのせんちゃん一押し。