タイトル2年ぶりの遼寧省(後編) | 見えない世界の真実が此処に®

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人口600万人の大都会。遼寧省大連市。この地区もまたいわゆる発展途上国の姿と近未来が混沌としていた。

昭和後期に日本で建てられていたような7階建てくらいの古い建物と日本では考えられないほどの早いペースで建てられていく高層ビル群。前回、2年前に大連を訪れた時も1つの山が禿げ山になっており、そこに高層ビルが建ち並ぶ景色に驚いた。今回もまたその山の残りの部分に32階建ての高層マンションがずらりと50棟ほど建ち並んでいた。ざっと2キロ四方の中にだ。しかし、新しいビル群が建ち並んでいく地区はその地区だけでは無く、大連金州湾国際新空港の建設と共に、その近くに新しい住宅街が開発予定で、そこは、「大連湾」と呼ばれる地区で、ここにも、日本では考えられないほどの高層ビル群が建設途中で売り出されていた。新空港は当初2018年に完成予定であったが、地元の人の話では、2023年くらいに、関西国際空港のようなハブ空港ができるとか。

 

そのほか「開発区」と呼ばれる住宅街地区もあり、そこは数年前に、既に百棟ほどの高層ビルが建っていた地区だったのに、さらに隙間を埋めるように高層ビルが建っていたので、本当に驚いた。まだ建設中のビルも見えたが、その建設中のビルの周りの足組には毎回驚かされる。器用に組み上げられていそうだが、安全性は大丈夫なの?と思ってしまうが、竹組なのだ。日本ならばもちろん鉄なのに、竹や木材が、高層ビルであっても足組として使われているのだ。

 

日本でもどこに行っても時間があれば趣味の範囲でやることだが、大連市でも不動産屋さんの物件紹介の掲示板を覗いてみた。中古マンションが大体130万元から200万元弱で売られていたので、日本円だと、2500万円から3500万円くらい。もちろん広さや地区によって価格は違う。70平米から130平米、広いところで200平米の物件もあったが、200平米では5000万円ほどだった。

 

数年前より少し物価があがっており、それでもラーメンは一杯20元弱。だいたい日本円で320円くらいです。求人の看板には、以前は月給が大体、3000元から店長クラスで5000元くらいと書いてあったけれども、ここ2年で、その月給は2倍以上になっているそう。それでも月給は10万円から20万円弱なので、高層マンションを買うのはちょっと気後れするのではと思うが、現地の知人の話だと、あっという間に売れていくそうだ。この知人は、日本で知り合った人だったが、日本では研修生として働いていた。今は大連に戻り、マンションのバイヤーをやっているそうで、200平米の3LDKの家を3人でルームシェアしているそうで、家賃が15,000円らしい。

 

大連の発展について書きなぐってしまっていますが、地下鉄が新しく開通し、新しい住宅街が作られ、古いビル群はそのまま残っており、日本の昭和のような建物群と近代的な高層ビル群が横断歩道を1つ渡ればあるような、新しさと古さが入れ混じった混沌とした街になっている。舗道は出来上がった時は、平坦であったはずだが、下の土が風雨で流されたのか、ありえないほどわん曲しているところも目につくけど、日本以外の国だとよく見る感じだ。

 

道路の両脇には、この車間距離で駐車して出られるのだろうかと思うほど所狭しと止まっている車の車種は、ベンツやベントレーやアルファロメオや中国資本となってしまったアウディやBMW、ポルシェ、そして日本車が多く目につき、中国産であろう車は半分も無いくらいだろうか。韓国の車種は稀に見るくらい。もちろん都市によってこの割合は違うと思う。大連市は比較的親日な都市だ。

 

スーパーに行くと、レジがずらりと並んでいる。とても大きなカートに大量に買い物をした人達が並んでいた。レジにたどり着くのに15分以上はかかるだろうと以前の記憶もあり、覚悟してレジに並ぼうとすると、とんでも無いものを目にする事になった。MEGAドンキーホーテ並みに並んでいたレジの3分の2くらいは、顔認証の自動清算システムになっていたのです。

 

日本でもニュースなどで報道されておりご存知の方も多いでしょう。しかし実際に目にすると驚きでした。スーパー以外も現金で支払いをしている人はおらず、タクシーに乗っても、現金で払いたいというと、運転手さんはちょっと嫌そうなのです。昨年の上海でも経験しましたが、街の人々は、携帯ひとつで全ての決済をやっているようで、微信(WeChat)という日本ではLINEのようなものです。あれで決済をやるのです。日本でも最近導入されているなんとかペイも同じですよね。しかし、さらに自動決済があり、あれはユニクロさんが導入しているのと同じだと思います。買い物カゴに買いたい商品を入れまくり、そして、レジ近くの自動顔認証のところに置く。自分の顔が画面に正面になるように、合わせる。これで決済終了です。もちろん事前登録が必要だそうですが、もう長い列を作りレジに並ぶ必要は無いのです。

 

繰り返しになりますが、ものすごい勢いで増えているだろう人口。しかし、商業地区と呼ばれる場所の大きさは変わる事はなく、買い物に来る人が増え続ける。この決済システムがあるからこそ対応できるのではないかとつくづく思いました。

 

中国やアジアの国々では車に果物を積み売っている人がいますよね。東京でもたまに見かけますが、あのような人が横断歩道と横断歩道の間に1人はいるのです。その人たちが売っている野菜や果物、それを買う時も現金ではなく、携帯1つです。私も桃を買いましたが驚くほど安い。日本だと桃1個で500円くらいですが、見た目が悪くちょっと固かったけれども、試食も置いてあり、食べてみるとかなり甘い。桃は10個で2元(約32円)。人口が違うので、それこそ飛ぶように売れていましたが、手早くビニール袋に桃は入れていかれ、買う人は、次々と決済画面を売り手に見せるのです。その画面を盗み見るように早くチェックし、「好的(OK)」と売っている人が言う。

 

なぜこんな早さで決済がなされるのか、解説が必要だと思うのですが、大きなQRコードの札が果物などが入れてある大きな箱に貼ってあり、それを携帯のカメラで撮影すると、その人に送金できる画面がすぐ出ます。そこに、2(元)と打ち込み送信すると、決済終了なのです。10秒もかからないですね。アプリを開く、カメラをQRコードに合わせる。決済画面がすぐに開く。2と入力。送信。こんな感じです。タクシーもコンビニもラーメン屋も居酒屋も同じです。ですが、さらに驚くのは、そんな早さの中でも値切っている人が多いという事です。私も以前そうでしたが、喧嘩しているのか!?と日本人は思う事でしょう。

 

さらに、さらに驚いた事があります。それは、マナーの良さが日本以上ではないかと思う場面に何度も遭遇したのです。これは教育をしっかり受けた10歳代から30歳代の方に多いとの話ですが、たとえば、エスカレーターの乗り方です。日本では最近、エスカレーターの乗り方改善キャンペーンが行われておりますよね。関西は右側に乗る、その他の地区は、左側に乗るというのをやめましょう。そして、エスカレーターを歩くのを辞め、右左両方に乗りましょうよ、というキャンペーンですよね。こうする事により効率があがるのですと、日本のあちらこちらで広告しておりますが、なかなか改善されない現状です。

 

中国も以前は同じでした。が、今は、違います。エスカレーターを歩く事はなく、きちんと右左に分かれて乗っているのです。たまにマナー悪いなと思う人はだいたい50歳以上の方で、地下鉄でも新幹線でも、マナーが悪い人は同じく50歳以上の方で、若い人たちは驚くほど、マナーが良いのです。私が地下鉄に乗った時、子供を抱いている人が車両に乗ってくると、すかさず若いカップルの男性が立ち上がり、自分が座っていた座席を譲りました。次の駅で、重そうな荷物を抱えた女性が乗ってくると、そのカップルの女性が立ち上がり、自分が座っていた座席を譲りました。と、同時にまた同じ駅で子供を抱っこした人が乗ってくると、あちらでも若い女性がすっと立ち上がり座席を譲っているのです。そんな情景が当たり前のように目の前で繰り広げられる。コントで「優しさの押し売り劇」をやっているのか?と思うような情景なのです。

 

ここはどこ?私は日本人?恥ずかしい。一体どうなっているのか!?なぜこんなに一気にマナーが良くなったのか!?

 

聞いてみると、教育だそうです。

 

社会主義の国家、中国。国家に従わないと大変な目にあってしまう。まさしく圧政。これらのドキュメンタリー番組を日本でも目にしますが、マナー教育も、従わないと大変なことになるのだろうか。どうなのだろうか。優しさを押し付けるでもなく、気遣いをドヤ顔でするでもなく、当たり前に優しい大連の人たちの姿に、私は日本の将来を憂う気持ちが出てきてしまいました。

 

地下鉄のそんな情景を目にした時、ちょうど、日本では例のあおり運転が報道されていたのです。

 

「もはや日本は先進国ではない。」

 

かつては日本は先進国であったと思います。先に進んだ国だったのです。

 

現在では、日本は中国に特許の数も抜かれ、経済力はもちろん抜かれ、人口も国土の広さもかけ離れている。そして中国人にはうつ病の人がかなり少ないと聞きます。それは言いたい事は言うという国民性からかもしれませんし、都会に住む人であっても何かしらの作物を自ら育てている人が多いからかもしれませんし、清潔では無いからかもしれません。大気汚染や水質汚染により、高度成長期に日本で起こり始めたイタイイタイ病や四日市ぜんそくや、水俣病は中国各地で報告されており、アメリカやイギリスでも起こった病気です。これは先進国に見られる共通の現象だと思います。それらマイナスの部分だけではなく、社会主義国で、一帯一路で激走していく中華人民共和国は、もう…。

どこまで未来化を進めていくのか想像もつきません。

 

 

 

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