【艶展】裏話その1 | 妄想小説?と呼べるのか否か

妄想小説?と呼べるのか否か

艶が~るに関する内容です。

煮詰まっております!

あ、蟻んです。こんにちは。


今回は個人的な艶展の事をちらりと。

はい、ものすごく早くから着手してたのに、煮詰まりに、煮詰まって・・・あああ・・・。


先月、艶展ブログの方で、SSを書き下ろさせていただきました。

こちらはめっちゃ楽しく書かせていただきましてですね。彩佳さんのSSとリンクするような話を書いたつもりなのですが…まー、キャラ崩壊が酷い!ww

本当にいいのか?と思案しましたが、神々しい挿絵まで書いていただきまして。受け入れてくれた運営陣を始め、皆様には感謝してもし足りません。

艶展にいるにゃんこのお話です。読まれてない方は、是非。いや、気が向いたらで・・・いいんで・・・読んでもらえると・・・←小心者。



それから、出品物の話。

全体として関わったものについては後程お話しするとして、個人的な出品物をば。


今回出品するうちの決定してる物のみ。しかし、減ったらごめんなさい。。


一つ目は、『如月蜜日』。

艶が一年目にあった裸イベント「やきもちバレンタイン」(だっけ?)の翔太三幕、四幕に当たる話です。

これは、イベント見てないとわからないかもしれないですが、とりあえず、他の男(菖蒲さんの事が好きな菓子司)といちゃいちゃしてる主人公(実は菖蒲さんとその菓子司の仲をとりもとうとしてた。で、そのお礼にと菓子司と一緒に翔太君へのバレンタインのお菓子を作ってただけ)を見て、妬いちゃった翔太君。でも、それは勘違いだったよ!的な話です。長いね。

ぐるにあるんですけど、こちらだけ登録してくれてる方の為に、冒頭だけチラ見せ。


安次郎さんにお礼を言って、頭をぺこりと下げる。

彼は翔太くんに言われたことを気にも止めない様子で、笑って見送ってくれた。

いつの間にか降りが強くなった雨の中、一つの傘をさして、二人で並んで歩く。

何から話したらいいのかわからなくて、黙り込んだまま置屋への道を急いだ。

ちらりと目線を翔太くんにうつすと、彼は何かを考えているかの様に眉間にシワをよせ、視線を地面に落としている。

そんな私達を知ってのことなのか、突如、更に雨の降りが強くなり、ゴロゴロと雷鳴が微かに鳴り始めた。

雨が地面から跳ね返って泥水となり、着物の裾を汚していく。

それに気付いて、慌てて着物をたくし上げてみるものの、逆に汚れていない部分が汚れてしまって。その間にも、雨は勢いを増していき、正に盆の水をひっくり返すという言葉を表した状態だった。

どうしようかと彼を見遣れば、私を濡らさないようにとしてくれる為か、既に肩がぐっしょりと濡れている。

いや、よく見ると肩だけではない。肩を中心に、雨が着物に染み渡り、段々と色が変わっていっているのがわかる。


「しょ、翔太くん…風邪引いちゃうよ!ちゃんと傘に入って……」

「……いいよ。もう、これじゃあ傘をさしてもささなくても一緒だし。○○が濡れなければ、それでいいから」

「でも……」

私の言葉を遮って、翔太くんは傘を私に差し出す。途端に彼の髪や着物はどんどん濡れていった。

一度は傘の受け取りを断ったのだが、手に柄を押し付けられてしまってはもうどうしようもない。

申し訳なく思いながらも受け取って、すぐに彼を傘に入れようとする。

だけど彼は突然、濡れた手で私の腕を引いてきた。

「このままじゃ、○○もずぶ濡れになるから」

それだけ言うと、翔太くんは藍屋への道とは違う方へ歩きだす。

その力強い腕に、私は自分の身を任せるしかなかった。』



はい、次。その2。『勿忘草』です。翔太花エンドその後のお話。

こちらはこのブログで公開しましたね。あれ?したよね?

で、今回は眠っていた続きを書いております。しかし、時間との関係で、決まり次第ですかね。


なので、ちょこっとだけ後編の冒頭披露。


真っ青な空。遠くに佇む入道雲。太陽の熱が肌を焼く、8月。夏休み。

ここ数日、外の気温は人の体温並みに上昇しており、外に居るだけで体中の水分が抜けていく気さえする。

そんな中私は、遊びの誘いには乗るものの、この暑さのせいで外に出るのも憚られ、それ以外の日は家で静かに過ごしていた。

京都から帰って来た日から、翔太くんとはいわゆる、「お付き合い」というものをさせてもらっている。だけど、学校ではいつもの5人で話し、行き帰りや休日は翔太くんが部活ということもあって、なかなか二人っきりになるということもなかった。

それでも、久しぶりに5人で話すということも、彼のバスケ姿も見ることもすごく懐かしくて……色々と話したいことはあったけれど、今はそれもいいと思って、夏休みまでの日々を過ごしていた。

そうやって過ごす日々の中で、一つだけ驚いたことがある。それは以前に比べて、はるかに携帯を使わなくなった事だ。

あの時代で毎日を生きてきて、いつしか『文を書く』ということが、私の中では当たり前のことになっていて。前はメールの返信が来なくて、「何か変な事でも書いたかな……」と不安になってしまったこともあったけど、今は大して気にも止めなくなっていた。

だからこそ、翔太くんとメールや電話をしなくても、あの幕末の頃よりも学校などで顔を合わせることが多くなった分、特に不安がることもなくて……と、こんな話をしたら、莉奈に、「熟年夫婦じゃないんだから」と突っ込まれた。……確かに、自分でもそう思わない事もないけれど。

話を戻す。

だから夏休みに入って、バスケ部の夏練習のせいで会えなくても、少しのメールと電話、後はたまに会えていれば、私にとってはそれでよかった。

事実、翔太くんとは、たまの部活の休みの日とかに外でデートしたりもしてて、その時にあの幕末での日々の事なども少しは話していたりもしていた。

だから、不満なんてものは何もない。

ただ、大好きな人と一緒にいることが出来る。私はそれだけで十分幸せだった。

だけど、この日だけは違っていた。








『明日、家に来ない?』

8月の最後の土曜日。私はリビングで一人、大きなソファーに腰掛けながら、携帯をじっと見つめる。そこに書いてあるのは、たった、その一行だけの文章。昨夜、突然、翔太くんから送られてきたものだ。

男の人からすれば、文章としてみれば十分に簡潔的で、何の問題もない物だったと思う。

だけど、彼からのメールとして見れば、あまりにも不可思議ではあるとも思った。

(……これって、どういう意味なんだろう?いや、でもきっと、深い意味なんてないはずだよね。……うん、翔太くんだし……)

携帯をテーブルの上に置き、言葉とは裏腹に五月蠅い心臓を落ち着かせるために、ソファーに横になる。だけど、無理矢理自分を納得させてみても、やっぱり気になるものは気になってしまうわけで。

もう一度手に取り、ボタンを押してディスプレイを見る。かといって、何度見返したところで文字列が変わるはずもない。

それに、こんなことをここで考えていても、正解が出るわけがない事も分かっている。

だからこそ、「行く」という返事と、時間的な事だけはメールしたけれど……彼が前後に何の前置きもなく、こんなメールのみを送ってくるということに、私は疑問を感じられずにはいられなかった。

(……でも、本当にどういう意味なんだろう。いや、でもあれだよね。多分、意味なんて本当にないし、期待してるようなことは何も……って、期待って!)

頭をぶんぶんと横に振って、一度大きく深呼吸をしたあとに、天井を見上げる。

目に入った時計が表示する時刻は、朝の10時半。待ち合わせの時間は13時。

残り時間は2時間半もあるのに、緊張のせいか、私の胸は一向に落ち着くことが出来なくて。

支度なんてものは、とうの昔に終わっている。

母から出されたお茶を飲んでいても味が分からない。延々と垂れ流される、いつかの再放送のドラマを見ていても、何の感情移入も出来ない。朝ごはんも中々喉を通らなかったし、お腹も空かない。だからといえども、このままの状態を2時間も続けている訳にはいかない。

(うーん……何かしてれば気がまぎれるんだけど……何か……何か…………?)

何かないかと思考を巡らす。だけど、緊張しきった頭では、何か案が出てくるはずもなくて。

仕方なく、携帯の代わりにリモコンを手に取り、チャンネルを適当に回す。

だが、そんな時。あるCMの最中に、一つの通販番組が私の目に入った。

(……あ、そうだ)

ソファーから立ち上がり、テレビの電源を切る。

私はそのままリビングに背を向けると、キッチンへと向かったのだった。』




どこがちょこっとだ、この野郎。とね。




長くなるので、後篇へ続く。