③『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター | アディクトリポート

アディクトリポート

真実をリポート Addictoe Report

③『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター

  1. ①『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター
  2. ②『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター
JOE 
これほど好きなヤマトなのに、初回劇場公開から数えてDVDも含めて3回位しか観ていません。あの時の涙に慣れてしまうのが嫌だったからです。
劇場は公開初日に、地元新宿東映パラスで観たのですが、劇場を出ると西崎Pがいて皆握手をせがんでいました。
自分もした記憶があるけれど、記憶の捏造かもしれません。
という、貴重な歴史の証言者からのコメントもいただけました。
 
コメント常連のJOEさんは、この後もコメントをくださいましたが、
そちらは④で取り上げる予定です。
 
私の45年前の『さらば』初鑑賞時の印象を述べて、

さらば

今回との感想や印象の差を述べ立てておけば、
まずは大前提として、

公開当時から批判のあった、特攻礼賛、一億総玉砕の暗黒思想の復活ではないかという批判には、

作り手もそうならないように配慮を欠かしておらず、

自分も同じ立場に追い込まれたら、同じ行動をとるしかないよなと精神的にも追い詰められたので、

その批判にはあたらないのでは、という気がしていた。

 

見終わった時の素直な感想は、

「この映画を映画館で見れてよかった」

「まだまだヤマト商売で引っ張れるだろうに、本作で主人公の命運を断ってシリーズを完結させるとは実に潔(いさぎよ)く、その決断は圧倒的に支持できる」

であった。

という部分は全く変わらなかった。

 

ただし『スター・ウォーズ』前の和製SFアニメがゆえに、

ヤマト宇宙には空気と重力があって、

  • 爆音や轟音が発生
  • 煙が発生して上方向にたなびき、
  • 宇宙船内の床には両足を踏み締めて立ち、船外では甲板の上を地上と変わらず歩いたり走ったりする
  • ワープは高速=超光速移動手段ではなく、ゆったりとした空間移動手段として描かれる
等々がクラシカル。
 
それと、45年前と私の映画鑑賞条件で大きく変化したのは、
本ブログの「そっくりさん」「顔の大きい人・小さい人/頭身・顔身」記事がらみで、
劇中のアニキャラが、実在のタレントの誰に似ているかを探るようになったことで、
これは日本人女性の外観やプロポーションが40〜50年間で大きく変化し、
マンガやアニメのキャラに近い人物が、
「いるわけねえだろ!」から「よく見渡せば見かけるかも」に変化したことと大きく関連している。
そこで今回は、キャラ紹介とそっくりさん比較を差し挟んでいく意向。
 
また、今回の4K上映では、
45年前の作品にしてはテンポ良くドラマが展開しているなとは思いつつ、
テレザード星接近
空間騎兵隊の降下、上陸
ザバイバル戦車隊との交戦
テレサの幽閉からの解放
白色彗星帝国の解説
の部分をごっそり寝過ごしてしまった。
 
テレサ=池田瑛紗てれさ

乃木坂5期生。同じ「てれさ」だし。

 
それ以外にも、
丸の内東映パラスでの初回鑑賞時(1978年8月)には、

けっこう最前列での鑑賞のため、

スクリーンのビーズ絹目まで確認できて、純白の映像も若干黄ばんでいた。

 

それに対し、今回の4K上映との違いを述べれば、

  • 白色彗星の中央部分は純白/青白で、スクリーンの黄ばみなぞ、みじんも感じられなかった。
  • 当初公開時のポスター/チラシ/前売り券には記載がないが、新聞広告や劇場看板の一部には「ヤマト・サウンド」の記述があった。ドルビーやセンサラウンドのような特殊で新開発の音響システムっぽかったが実は単なるハッタリで、モノラル音声だった。今回の4K化で、サウンド担当の吉田知弘氏は5.1ch化も考えたが、セリフ収録時の原音再現に努めたそう。

スターシャ(1975)=小坂菜緒

日向坂の2期生。若いけどあえて。


2023/12/22

  • 画質はさすがの4Kで驚異的。背景画の上に重ねたセル画を撮影した様子が丸わかり。モブ(群衆)の細かな表情がキャラ表にない、「こいつ誰やねん?」なテキトーさなのが悪目立ちしたり、
  • 声優の演技陣では麻上洋子が見事な名演で感動と涙を誘う。森雪というキャラの本作でのほのかな色気とエロ味は、1作目から連投のアニメーション/テクニカル・ディレクターの石黒昇の演出あってこそで、このテイストこそ「2199」以降のリメイクで失われてしまったもの。
森雪(声)=守屋麗奈(れなぁ)
櫻坂2期生。いや別に、顔で選んでも森雪っぽくはあるけど、身長が154cmとちょっと小柄で手脚が寸詰まり気味。だけど声こそがまんま麻上洋子チックなのよ!


2024/01/02

 

中嶋優月(なかしま・ゆづき)=森雪

櫻坂3期生。身長162cmなのでこれならの細身。

↑ポスターアートの森雪は作画監督の湖川滋ではなく、安彦良和によるため純然たる比較にはならないが閉じた口の横幅のおちょぼ口具合も絶妙でして。

  • サーベラーの小宮和枝の声はしっくり来ず、湖川滋(湖川友謙)キャラはテレビ「ヤマト2」の小泉謙三の改悪キャラよりも数段優れていはするが、サーベラーの声だけは「ヤマト2」の小原乃梨子の方に軍配を上げたい。
サーベラー=山下美月
乃木坂3期生。 Sっ気のあるキャラなら彼女!
  • 英雄の丘の沖田像を正面から捉えた夕景では、赤く染まった空の上辺が塗りつぶされておらず、一部に塗り残しの紙の白さが垣間見えている。
  • 夕景の逆光で影色に染まる徳川彦左衛門は、白髪と白髭のはずが、他のクルーの黒髪と同じ影色に処理されたまま。
この人、誰やねん?
まさか徳川機関長?
 
今回はここまでです。次回完結!