引き継がれたバトン
セミナー後半戦は、いかにして、この日本人主体で開催されてきたセミナーをエチオピア人に引き継いでいくかだった。
実現が非常に困難なように思えたが、偶然なのか必然なのか活動は動き出す。
『人は出会うべきして出会う。』
この言葉どおり、さまざまな出会いがさまざまな結果をもたらしてくれるようになって行く。
相方のさとPが面白い話を役所からもらってくる。
それは、その市に働く先生を講師として迎え、セミナーを開催してほしいとのことだった。
ゆくゆくは、その講師を中心に自分たちでセミナーを開催したいというものだった。
これは偶然なのか、以前から、そういった事を言っていたからなのか、先輩隊員が言い続けていてくれたからなのか、エチオピア人が『自分たちでセミナーをゆくゆくは開催したい』と言って来たのだ。
とにかく、体育隊員の運命が動き出した。
引き継ぎに向けた活動が動き出した
何度も何度も打ち合わせを繰り返し、セミナーを迎えた。
今までのセミナーの何倍もの時間をかけ、打ち合わせを行ってきた。
そして、新たに市から選ばれた協力者たちは、一人ひとり個性派あるものの、面白い結果をもたらしてくれた。
人当たりが良くて、昔から一緒に活動していたように思えるエチオピア人がいたり、
初めての講師とは思えないほどの立ち居振る舞いを見せるエチオピア人もいれば、
まったく打ち合わせと違う事をしてしまうエチオピア人もいた。
なんか 笑えた。
でも、彼らに共通して言える事は、一生懸命だったということ。
そんな彼らを見て思う事は、
である。
人は誰でもそうなのかと思う。
このセミナーを通じて
・エチオピア人は、講師はできると知れた。
・ただ、引き継ぎには莫大な時間と準備が必要だと分かった。
そして、なによりも心配なことが表面化してきた。
・スケジュールを組んだり、事前の準備や打ち合わせ、お金の事など、彼らにできるのかという事。
理論上は、先生をしているのだから、講師はできるはず、でもどうやってセミナーを運営・開催していくのか。
そう、新たな、そして今までぼやけて見えていなかったが、一番大きな課題が、よりはっきりとした形となった。
その課題を残し、自分はエチオピアを去らなくてはならなかった。
(という訳で、やっと2年間の活動が書けたぁ。
次回は、先月に行って来たエチオピアで見た彼らの活動報告でーす。)
↓
熱心に夜中まで会議を持っている現役協力隊のメンバー
彼らを見ていると、日本の将来は明るい。
いったい彼らは、どんな教育をうけてきたのだろうか。
日本の未来は明るいはず。