仕事、家庭、私...上手く行かない。
上手く行かないから、酒を飲んで現実逃避をする。
意識がなくなる まで酔いたくて、酒を浴びる。
酔えない。
普段でさえ一軒では酔えないので、二軒、三軒...とハシゴする。
今は、何件目なのかな...夜は明けて始発電車は動き出したようだ。
結局、今回も現実逃避もできず、残ったものは自己嫌悪感と全身の疲労感そして空になった財布だけだった。
「とある金曜の夜」の私の行動です。
明らかに、人生に疲れて...生きる目標を見失った老人の姿ですね。
中学を出て定職も見つからず必死に高校(定時制)、大学(二部)で学び、やっとサラリーマンという定職に就き、間もなく定年を迎える年齢に達して、得られたものは何だっただろうとと考えてしまいます。
ただ、貧しさから脱したくて、必死に学び、必死に働いた結果、何が得られたのだろ...
人並みの暮らしができるまでにはなったが、私自身には何一つ充足感がなく、安らぐ場所もないのです。
辛抱強いとか我慢強いと言われる私でも、疲れています。
15歳から世間の荒海で生きなければなかった人間しか、わからない疲労感があります。
今の豊かになった日本では、理解できる人は少ないでしょうね。
そんな私にも、十分すぎるほど得られたもがあります。
それは病です。
既に、原因不明の眼底出血で左眼の視力を失い、騒音性難聴で右耳の聴力が低下している身に、
全身の血管に異常が出る可能性をもつ、根治できな珍しい病です。
それに、もう一つ髄膜腫と言う脳腫瘍がおまけでついていました。
病だけは、人並み以上に満足のゆくものを得ました。
この先も、「とある金曜の夜」は続くでしょうね...
ドクターストップがかかり、酒が飲めなくなるのが怖いですが...
取敢えず、自問自答を繰り返しながら生きるしかないよですね。