こんにちは(*^ω^*)

シンイロミジュリスタートです。

 

コメディのつもりが、書いていてどうにもウンスが暴走気味。

なぜうちのウンスはシリアスに突っ込んで行くのか。

 

と言うことで、パラレル信義でも良いよと言う方

どうぞお楽しみいただけると嬉しいです♬

 

****

 

 

 

 

「まったく、俺を巻き込むな」

 

その日、チェ家のヨンはユ家で開催される茶会の護衛についていた。

先ほどの会話を思い出し、ヨンはうんざりしながら呟く。

 

 

信義のロミオと不屈のジュリエット1

 

 

 

 事の始まりは、本日の茶会には王家の所縁の者も招待しているとして、ヨンが所属する部隊に護衛の依頼が来たことにある。

 その護衛対象が、ユ家だったのが問題であった。

 

 チェ家とユ家は王に使える文官の家系で、昔から争いが絶えずにいたが、家を継ぐより武士の道を選んだヨンには関係ない話だ。

 そもそも、諍いの発端は数代前のことで、もはや明確な理由など分かっちゃいない。ただの因縁だ。

 

 れっきとした仕事であると言うのに、家の者から「ユ家の護衛など!」と文句を言われるのだから、喧嘩は勝手にやってくれと文句の一つも言いたくなる。

 

 そう思いながらため息をついた時だった。

 

 ふと頭上に出来た影にヨンが顔を上げると、赤い髪をした女人が塀の上におり、バチっと自分と目があった。

 

「え?きゃぁ!ごめんなさいどいて!」

「なっ!?」

 

 下に人がいるのに気づき、止まろうとしたのだろうが既に遅く、女人は勢いよく飛び降りて、いや落ちて来た。ヨンは慌てて手を差し出し、女人を受け止める。

 

「ご、ごめんなさい。大丈夫?」

「お怪我は?」

 

 同時にそう言って目が合い、女性がくすくすと笑った。

 

「私は大丈夫よ。受け止めてくれてありがとう」

 

 何故だがその顔から目が離せず、どうにも落ち着かない。

 いかに自分とて、突然のことで動転しているのだろう。

 なんとなく名残惜しく感じる自分に違和感を感じながらも、女人を降ろして何処かに異常がないか確認する。 

 

 一見町娘のような格好を装っているが、その実良家の女性だと分かる質が良い衣類を纏っている。ただ、その雰囲気はヨンの知っているそういった女性とは違う。

 可笑しそうに笑う顔を見せてくるのもそうだが、落ちてくる時点でおかしい。

 

「私はウンス。あなたは?」

「武士のチェ・ヨンと申します」

「げ。あなたあのチェ家の?」

 

 しまった。という顔がありありと分かりすぎて、これではユ家の者だと言っているようなものだ。

 

「そういうあなたはユ家の?」

「え、ええ」

「何故塀から?」

「えーと…言ったら、このまま逃がしてくれる?」

「内容に寄ります」

 

 問答無用で連れ戻されると思っていたウンスはやや驚いた。両家の仲の悪さはウンスもよく聞かされており、これ幸いにと何か言われるかと思ったが、目の前にいる男はそうではないらしい。

 

「あなた私のこと、というか、ユ家が嫌いじゃないの?」

「家の者はそうかもしれませぬが、正直私にはどうでもよく。貴女こそどうなのです」

「え?別に?だって私が何かされたわけではないもの」

 

 自分と同じような考えを持っているウンスを、ヨンは思わずまじまじと見てしまう。

 

「何よ?私の顔に何かついてる?」

「い、いえ」

「ふふ。あなた、変わってるわね」

「塀から落ちてくる女人に言われたくありませぬ」

 

 

————これが、二人の出会いだった。

 

 

 

 

 

原作とだいぶ違う!

とツッコミ入れてポチッとお願いします。

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村